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イベリス
第九十五話 恋人のカードその一
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                第九十五話  恋人のカード
 速水はアルバイトに来た咲をにだ、笑顔で申し出た。
「今から小山さんのことを占ってもいいでしょうか」
「お願いします、
 すぐにだ、咲は速水に応えた。
「店長さんの占い当たりますから」
「だからですか」
「お願いします、それでどんな占いをしてくれますか?」
「普段はカード一枚の占いですが」
 それがというのだった。
「本格的にケルト十字の占いをです」
「それで占ってくれますか」
「そう考えています」 
 こう咲に言うのだった。
「それで宜しいでしょうか」
「店長さんが宜しいなら」
 それならとだ、咲は速水に笑顔で頷いて答えた。
「お願いします」
「それでは、ただいつもお話していますが」
「いい結果でも悪い結果でもですね」
「占いは予言ではありません」
 速水はこのことを断った。
「道標です」
「いい結果が出ても悪い結果が出ても」
「悪い結果が出れば」 
 速水はまずはこのことから話した。
「そうならない様にして」
「いい結果が出たらそうなる様にすることですね」
「そうなる様にするのが占いですので」 
 だからだというのだ。
「結果のよし悪しではです」
「一喜一憂しないことですね」
「そういうことです」
 まさにというのだ。
「そのことをご理解して頂くとです」
「占いはいいんですね」
「そうです、では」
「お願いします」
「はじめます」
 速水は咲の向かい側に座って早速占いをはじめた、タロットの大アルカナ二十二枚をまるでマジシャンの様に巧みに混ぜてだった。
 そうしてから十枚のカードをタロットのオーソドックスな占い方法のケルト十字で占いだしたが彼はここで咲に話した。
「おさないになりますが十枚にはそれぞれです」
「意味がありますね」
「一枚目は現在の状態、二枚目は障害や援助です」
「それぞれあるんですね」
「三枚目は顕在表に出ている意識で」
 それであってというのだ。
「四枚目は潜在意識です」
「心の奥底にあるものですか」
「そうです、五枚目は過去で六枚目は未来で」
「正反対ですね」
「七枚目は自分自身の心理や立場です」
 そうなるというのだ。
「八枚目は周囲や環境、九枚目は願望や怖れで」
「十枚目がですね」
「最終結果です」
 咲にここまで話した。
「これをです」
「これからですね」
「占わせて頂きます」
「お願いします」
 咲も応えてだった。
 速水がカードを置くのを見た、すると。
「最初はそれですか」
「女教皇の正ですね」
 速水はそのカードを見て言った。
「女性的な知性がです」
「今の私ですね」
「カードはそう言っています」
 その様にというのだ。
「カー
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