第一章
[2]次話
本屋の店員さん
最近本屋が減っている、だが。
大阪の日本橋は本屋が連なっている、それで大学生の高橋義文色白で穏やかな顎が少し前に出た顔で眼鏡をかけた一六七位の背の彼は同じ大学の友人の坂口博士大柄で丸々と太って黒髪を伸ばした彼によく言っていた。
「欲しい本を買いたいなら日本橋だよな」
「漫画とかラノベとかならね」
坂口は高橋にこう返すのが常だった。
「やっぱりだよ」
「あそこだね」
「アニメ化された作品の最新刊なら」
「あそこに行けばだよ」
もうそれでというのだ。
「買えるよ」
「予約すれば完璧だね」
「だから僕もよく行くんだよ」
高橋は笑顔で話した。
「あそこには」
「僕もだけれどね」
坂口もこう返した。
「本当にあそこに行けば」
「アニメ化されてる作品とかね」
「人気のある作品なら」
「話題作も置いてあるし」
「いい場所だよ」
「最近本当に本屋さん減ってるけれど」
高橋もこのことを話した。
「大阪はまだましでも」
「地方都市とか酷いらしいね」
「本屋さんがどんどん減って」
「市でも本屋さんがないとかあるみたいだね」
「そう思うと」
「日本橋は有り難い場所だよ」
「本を買う人間にとってもね」
二人でこうした話をした、そしてだった。
実際に二人でよく学校帰りや休日に日本橋に行った、そうして欲しい漫画やライトノベルやサブカルチャーの本を買うが。
とあるこうした電気街と言われる場所で全国展開をしている店の馴染みの店員にだ、最近の話題作を聞いて紹介してもらった後で。
レジで買ってから店員に二人で詳しいですねと言われると店員は彼等に対して笑って話した。眼鏡をかけて左右の髪の毛を三つ編みにした若い女性である。
「勉強していますから」
「勉強?」
「勉強っていいますと」
「どの出版社のどの作品が人気が出ているか」
店員は二人に話した。
「それでどの作品がアニメ化されるか」
「そうしたことをですか」
「勉強されているんですか」
「そうしたものを売っていますので」
それ故にというのだ。
「これも営業努力ですね」
「お店をやっていく為の」
「それなんですね」
「はい」
まさにというのだ。
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