第二章
[8]前話
「だからな」
「助けても感謝しないし」
「全く、嫌なことだよ」
「本当にね」
叔父の起こした騒動が両親にも及んでだった。
智子から見て祖母にあたる人物が家に連日連夜怒鳴り込んで彼を助けろだの言ったり金を強引に取るとしたりしてだった。
智子の家は火宅になった、しかもそこに叔父の別の騒動に祖母が起こしたそれも来てだった。騒動は長引き両親は疲れ果て。
智子も騒動の中でストレスを感じてだった。
自然と過食症になった、それで。
「智子ちゃん太ったね」
「まるで愛生ちゃんみたい」
「物凄く太ったわね」
「デブになったわね」
「うう・・・・・・」
智子は太ってだった、今の自分の姿を見て項垂れた。
「私もデブになった、愛生ちゃんのこと言えなくなった」
「あのね、人を罵るとね」
ここで担任の先生が言ってきた。
「後で自分に返って来るのよ」
「私が愛生ちゃんをデブって言ったから」
「それでね」
そのうえでというのだ。
「貴女もよ」
「太ったんですね」
「自分も太ったらわかるでしょ」
「はい、言われると凄く傷付きます」
「それがわかったわね、だったらね」
それならというのだった。
「もう二度とね」
「こんなこと言ったら駄目ですね」
「そうよ」
まさにというのだ。
「貴女はお家が大変だからそうなったけれど」
「愛生ちゃんも一緒ですね」
「あの娘は太りやすい体質だから」
それでというのだ。
「ああなったの、それで今あの娘スイミングスクールに通ってね」
「痩せようとしていますか」
「そうしているから」
だからだというのだ。
「貴女もね」
「はい、痩せる様にします」
「お家のことも落ち着いてきたでしょ」
「そうなってきました」
長い間続いたがというのだ。
「やっと」
「じゃあストレスを感じることも減るし」
だからだというのだ。
「食べ過ぎない様にもなるわね」
「多分」
「じゃあね、貴女もね」
「スイミングスクール行かせてもらいます」
「そしてその前にね」
「わかっています」
こう答えてだった。
智子は愛生に謝った、そして家の騒動が収まるとストレスの元がなくなり過食症も収まってスイミングスクールにも通ってだった。
智子は元の体型に戻り愛生も痩せた、それから智子は二度と人を罵ることはなくなった。そうした娘になったのだった。
太ったからわかったこと 完
2023・4・20
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