第三章
[8]前話
「このファッションでいきたいわ」
「そうなのね、じゃあね」
「これからも宜しくね」
「今の彩奈ちゃんでね」
「宜しくね」
「おらも宜しくだけんどもおらはこのままだべ」
すみれも言ってきた、それも笑顔で。
「このファッションでやってくべさ」
「そんでべこの世話もすっだな」
「そうだっぺ、家の牧場のべこ達の相手もしてきたっぺし」
すみれは彩奈に笑顔のままで話した。
「今もだっぺ」
「べこの世話をだな」
「してっだ、ほなおめもな」
「お互い頑張るだ」
「そうすっだ」
二人で笑顔で話して別れた、クラスメイトはそんな彼女を見てだった。
意外だと思った、しかし。
「あれはあれでね」
「面白いわね」
「彩奈ちゃんの意外な一面ね」
「可愛くて洗練された感じだけれど」
「田舎な一面もある」
「この学校地方の子も海外の子も多いし」
「別にいいわね」
こう話してだった。
逆に彩奈に方言を使ってもらうこともあった、方言を使う彼女も可愛いと評判になった。だが彩奈は今は。
「やっぱり神戸にいるから」
「普段はなのね」
「普通にしゃべるのね」
「そうするわ、地元に帰ったら方言使うけれど」
それでもというのだ。
「神戸にいるからね」
「そうした言葉使うのね」
「標準語を」
「そうしていくのね」
「ええ、けれど関西弁も使いたいわね」
神戸も関西なのでこんなことを言った、だが。
すみれと会うとだ、いつもだった。
「やっぱり二人だとだ」
「地元の言葉になったな」
「そうだっぺな」
「これがまたいいだ」
こう話すのだった、外見はそのままでも二人で会うと中学までの頃の彼女を出して笑顔でいるのだった。
高校デビューの娘 完
2023・4・20
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