第十三話 塔の中の時その十
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「しかしそのバッティングがな」
「凄くてか」
「それでや」
「神様って言われてるか」
「そういうことや」
「それで日本には神様が多いか」
「最初から八百万って言われてな」
そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「どんどん増えていってるんやな」
「挙句人かてな」
「なるからやな」
「豊臣秀吉さんかてな」
一介の百姓から天下人になった彼もというのだ。
「死んで祀られて」
「それでやな」
「神様になってるわ」
「豊国神社やったか」
「そや、そこでな」
まさにというのだ。
「神様としてな」
「祀られてるか」
「そうなってるわ」
「成程な、神様が多い」
トウェインは考える顔になって言った。
「それがやな」
「日本や」
「キリスト教とはそこがちゃうな」
「ああ、多神教でな」
「その神様がほんまに増える」
「現在進行形でな」
「ほな大谷さんもかいな」
トウェインはふとこの野球選手のことを思い出して言った。
「大谷翔平さんも」
「ああ、神様に祀られたらな」
「なるんやな」
「そや、まあ今でもな」
「神がかり的やな」
「美鈴ちゃんが言うにはな」
「バケモンやな」
福岡出身の彼女から見ればというのだ。
「そう言うてるな」
「それもいつもな」
「二〇一六年のことを言うて」
「トラウマ出してるな」
「あれはな」
トウェインも思うことだった。
「忘れられんやろな」
「十一ゲーム開いてたんがな」
「ほんま一人のバケモンみたいな選手が出てな」
「ひっくり返されたからな」
「バッターとしてホームラン打って」
「投げたら一四七キロフォークにな」
「ストレートで一六五キロや」
それだけの投球をしてみせたのである、これが大谷翔平という選手が発揮した実力であり美鈴もそれを見たのだ。
「それでや」
「ソフトバンクも負けたな」
「そうなってな」
それでというのだ。
「美鈴ちゃんはやな」
「ずっとバケモンやって言うてるねん」
「それも当然やな」
「それでこの人もな」
「日本やとか」
「神様になるかもな」
先はというのだ。
「打撃の神様よりずっと凄いしな」
「打撃だけの人でもなれるからやな」
「人格最悪でもな」
まさに自分だけの極端な利己主義者でもというのだ、尚勝負にこだわり将棋等をすると自分が勝つまでしたらしい。
「それでもなれるんや」
「そう言われるからか」
「大谷さんやったらな」
「神様になれるか」
「そうやと思うわ」
こうした話をするのだった。
そのうえで先に進んでいってだった、一行は再び神霊達との戦に入るのだった。
第十三話 完
2023・2・8
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