第七十三話 海と木の間でその十
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「やるのがわかるらしいけれどね」
「ああ、そうなの」
「そう、その訓練が言われる前にね」
「何でも事前の準備が必要だし」
「それで行われる時はね」
その時はというのだ。
「もう関連の場所がね」
「夜遅くまでお仕事してるから」
「わかるらしいけれどね」
「じゃあいきなりの意味はね」
「まあ事前に何があるか察して心構えしておくことも」
「訓練のうちね」
「だからそれもまたね」
こう一華に話した。
「いいってことよ」
「そうなるのね」
「そう、それでね」
「それで?」
「訓練はそれぞれ競争で」
ただ行われるだけでなくというのだ。
「それぞれの班に分かれて」
「競争するのね」
「そうみたいよ」
「そうなのね」
「ただ訓練するだけじゃなくて」
「競争もして」
「勝ち負けも意識してやる」
そうしたというのだ。
「かなりハードな」
「訓練なのね」
「勿論危険もあるから」
それもというのだ。
「船を上げ下げして海だしね」
「ああ、落ちたらね」
「危ないしね」
「その危険にも気をつける」
「そうしたこともあるから」
「余計に気を抜けないみたいよ」
「競争で危険も付きまとうから」
こう一華に話した。
「それを結構やってくから」
「大変なのね」
「そうよ、いや私には出来ないわ」
富美子は唸って述べた。
「こんな訓練はね」
「私もよ、部活よりもね」
「遥かにハードよね」
「だから私達を守ってくれる力があるのね」
「そうした訓練をしているから」
「そうよね、海軍からしているのよね」
「やっぱりね」
一華にそれは当然という口調で答えた。
「そうよね」
「それで海軍の訓練は今以上よね」
「もっと厳しかったのよね」
「絶対にそうよね」
「入る人を選んで」
厳しい試験と身体検査で以てだ。
「東大入るより難しかったらしいし」
「お勉強の試験に」
これに加えてだったのだ。
「体力測定に身体検査で」
「それで品行方正が条件で」
「東大は試験合格したらいいけれど」
「海軍さんはね」
海軍兵学校はというのだ。
「他のそうした条件もあるから」
「中々ね」
「合格出来なかったのよね」
「陸軍さんもね」
陸軍士官学校もというのだ。
「どっちも東大より難しかったのよね」
「それでそこからね」
「さらに猛訓練でね」
「鬼みたいな規律で」
「鍛え上げていった」
「凄いわね」
「東大より難しいって」
理虹はどうかという顔で言ってきた。
「想像つかないわ」
「そうよね」
「どれだけ難しいのよ」
「まあ世の中東大より難しいっていうのね」
「結構聞くには聞くけれどね」
「けれど」
「それでもね」
理虹は唸る様に言った。
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