第七十三話 海と木の間でその七
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「もうこれ以上はない位ね」
「自分達のお祖父ちゃんお祖母ちゃんがそこまで馬鹿だと」
「それでデモとかして」
「沖縄の基地の前でいたらね」
「もう縁切るわね」
かな恵はむっとした顔になって言った。
「絶対に」
「そうよね、もう恥ずかしくてね」
一華も言った。
「身内であるってだけで」
「いい歳してそんなこと言って」
「馬鹿なことしてたらね」
「学生運動みたいな」
かな恵はむっとした顔で話した。
「ヘルメットとマスクと棒持ってね」
「暴れてたらね」
「大学生でも馬鹿なのに」
「お爺ちゃんお婆ちゃんがやってたら」
「身内としてね」
それこそというのだ。
「恥ずかしいわ」
「全裸で歩いてる様なものよね」
「もうね」
それこそというのだ。
「ああなると」
「本当にね」
一華も否定しなかった。
「人間ああなったらね」
「終わりよね」
「確実にね」
それこそというのだ。
「馬鹿のまま終わるって」
「日本軍と自衛隊嫌いで」
「そっちの徴兵制大反対」
「それで皇室もで」
「けれど北朝鮮愛してるで」
「あそこの徴兵制はよくて」
「将軍様もいいって」
そうした極端もっと言えば異常なダブルスタンダードはというのだ。
「おかしいからね」
「人間として」
「ああなったら」
「身内でいて欲しくないわ」
かな恵は言い切った。
「家から追い出したくなるわ」
「それこそね」
「いや、どう見てもよ」
かな恵は赤煉瓦の校舎をまた見て言った。
「自衛隊そして日本軍の方がまともでね」
「いい軍隊よね」
「やたら自衛隊の悪口ばかり言って」
「その口で北朝鮮褒めてね」
「行ったこともあるとか」
この国は自国を支持する者しか入れない、鎖国していてそのうえでその様にして自国の悪いところは見せないのだ。だからこの国に行けるということはこの国のシンパである証であるのだ。
「普通におかしいからね」
「もうあそこだったら」
北朝鮮ならとだ、一華も赤煉瓦を見つつ言った。
「こんなこと出来ないわよね」
「基地の中の見学なんてね」
「それどころか軍事訓練よね」
「そればかりよね」
「何しろ先軍政治だから」
北朝鮮はというのだ。
「見学して勉強どころか」
「訓練三昧で」
「ちょっとさぼってるとか思われたら」
「ぶん殴られるわね」
「これは昔の日本軍もね」
海軍も然りというのだ。
「あったけれどね」
「精神注入棒とかね」
「それ言われてるけれど」
批判されているというのだ。
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