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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第77話 懐かしい再会と新たな出会い
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短い期間に暴くとは流石団長とカシウスさんだ。


「じゃあブルブランはその使徒って奴に命令されてあの幽霊事件を引き起こしたのか。目的は新型ゴスペルとやらの実験だろうが……その先に何を企んでいるんだ?」
「今の段階ではまだ何も分かりませんが……クーデター事件に関与していた組織です、間違いなくこの国にとって良くないことをしようとしてると思います」


 俺の言葉にクローゼさんは不安を交えた顔でそう呟いた。今回の地震騒動も結社が関わってる可能性がある、奴らの目的が何なのか分からないがリベールにとって良い結果にはならないのは確かだろう。


「よお、お前ら。調査は順調か?」
「グラッツさん」


 そこに包帯を腕に巻いたグラッツさんが来て声をかけてきた。大きな怪我をしてしまったけど歩けるくらいには回復出来たんだな。


「グラッツ、お前もう動いて大丈夫なのか?」
「ははっ、ずっと寝てたら体が鈍っちまうからな。ミリアム先生にも許可は貰ったぜ」
「良かった〜、グラッツさんが元気になって……」
「心配かけて悪かったな、アネラス」


 アガットさんと姉弟子がグラッツさんに声をかける。特に姉弟子は彼によくお世話になってるので一番心配していたからな。


「グラッツさん、貴方が戦った新型の魔獣ってグランセル城の地下にいた人形みたいな奴だったって本当?」
「ああ、アレをさらに大きくしたようなタイプだったな。民間人を守るので精いっぱいだった、情けないよな」
「何言ってるのよ、それが無かったらグラッツさん一人でも対処できたでしょ?誰も死んでいないし貴方は凄いことをしたのよ、尊敬しちゃうわ」
「ありがとうな、エステル。そう言ってくれて嬉しいぜ」


 グラッツさんのお蔭で死者は出なかった、エステルの言う通り彼は凄いことを成し遂げたんだ。


「ただ気を付けてほしいことがある、あのときにほんの一瞬だけ何処からか視線を感じた」
「視線?」
「ああ、それもとんでもない圧を感じた。もしかしたらお前らが聞いた黒いスーツの男かもしれねえ。もしそうなら相当やべぇぞ、ハッキリ言ってロランス少尉みたいなプレッシャーだったからな」
「ええっ!ロランス少尉ですって!?」


 グラッツさんは戦いの最中に何か視線を感じたと話す。アガットさんが聞き返すとまるでロランス少尉のようなプレッシャーを感じたと聞いたエステルが驚いた声を上げた。


「まさか彼が来ているのか?」
「それは分からんが……仮にロランスじゃないとしたらあのクラスの達人がまだいるって事になるな」


 オリビエさんの言葉にグラッツさんはそう返した。ロランスクラスの実力者か……


「上等じゃない!ロランスだろうとそれくらい強い奴だろうとあたしは
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