第77話 懐かしい再会と新たな出会い
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が鳴って少しすると二人の女の子がやってきた。しかもそのうちの一人は……
「えっ、ティオ!?」
「フィーさん!?それにリィンさんも……どうしてリベールにいるんですか?」
俺達が昔助けたティオ・バニングスだった。まさかリベール王国で再会するなんてな。
「なんじゃ、おぬしらは知り合いなのか?」
「はい、幼馴染みたいなものですね。でもどうして彼女がここに?」
「ティオは『エプスタイン財団』から中央工房に研修しに来ておるんじゃ」
「はい、詳しくは言えないんですが今開発中の製品を完成させるための中央工房に勉強をさせてもらっているんです。私もここでお二人に会えるとは思ってもいませんでしたよ」
ラッセル博士が俺達とティオが知り合いなのかと聞いてきたので軽く説明した。
そしてなぜ彼女がここにいるのかと聞くと、どうやらティオは中央工房に研修しに来ていたらしい。凄い偶然だな。
ティオがバニングス家に引き取られた後、数年後にガイさんが亡くなってロイドが警察官になるべく活動を開始したころティオは偶然にもエプスタイン財団のスタッフとクロスベルで出会ったらしく、彼女の能力を高く評価したスタッフにスカウトされたらしい。
ティオは自分の力を平和を守るために使えるならとそのスカウトを受けてエプスタイン財団に入ったんだ。
「ところでそちらの女性もエプスタイン財団のスタッフかい?」
「あっ、私はアリサ・ラインフォルトといいます。どうぞよろしくお願い致します」
「ラインフォルト?じゃあ君はイリーナさんの……?」
オリビエさんが話に入れずに困っていた金髪の女の子に声をかけると彼女はアリサ・ラインフォルトと名乗った。その姓に聞き覚えがあった俺はイリーナさんの名前を呟いた。
イリーナ・ラインフォルト。エレボニア帝国でも最高峰の企業である『ラインフォルト社』の会長だ。俺達西風の旅団にも依頼をするお得意さんで何回か会ったこともあるんだ。
娘がいるのは知っていたけどこうして直接会うのは初めてだな。
「貴方、お母様を知ってるの?」
「ああ、何回か会ったことがあるんだ」
「そうなの。でも悪いんだけど私の前でその名前を言うのは止めて、今は聞きたくないの」
「えっ……わ、分かった」
アリサは何故かイリーナさんの名前を聞くと機嫌を悪くしてしまった。
「リィン、ちょっといいか?」
「ラッセル博士?」
ラッセル博士に呼ばれたので皆から離れて彼とコソコソ話をする。
「彼女を連れてきたメイドさんから話を聞いたんじゃがどうも家族と仲が良くないようでな、アリサが家出したから頭を冷やすために研修という形でここに連れてきたようなんじゃ」
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