暁 〜小説投稿サイト〜
<ポケットモンスター トライアル・パレード>
1章「新しい旅先」
10話「むしポケモン祭り 集いの森」
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ハルタス地方からフィオレ地方に入ったサトシ達は、次のトレーナー・ベストカップが開催されるフォルシティに向けて、旅を続けていた。


「あと3時間も歩けば、フィオレ地方のウィンタウンに到着だ」
先頭で、腕輪のマップを見ながら先導するヒョウリが、後ろを歩くサトシとマナオへそう報告する。
「やっとフィオレ地方で、最初の町ですね」
やっと町へ到着する事に喜ぶマナオ。
「そこからフォルシティには、どれ位なんだ?」
一方で、その隣で歩くサトシは、ヒョウリへ質問をした。
「そうだな。ウィンタウンを抜けて、海沿いに東へ行けば、1日でフォルシティに到着だ」
「そっか」
「明後日には、到着しますね」
「あぁ。・・・試練の前日とはいえ、もう寄り道もトラブルへ首突っ込むのも無しな」
ヒョウリは、何気なく二人に念押しをした。
「は、はい」
「分かったか?サトシ」
「え、あ、・・・うん」
彼の忠告に、二人は心に突き刺さったのか横目になりながら、小さい声で返す。
「ハァー。こりゃ、何も起きない事を祈るしか無いな」
ため息1つをついて、何かに諦めてしまったヒョウリは、ただ祈るしかなかった。
ここまでの彼らの道のりで、既に数度に渡ってトラブルに巻き込まれてしまい、余裕が無いスケジュールの中で、ロスタイムが起きていた。
ロスタイムの原因の多くは、彼ら自身にある理由では無いのだが、回避出来たはずのトラブルをサトシとマナオが自ら首を突っ込んだ事で、大変苦労する羽目になった。道案内やスケジュール管理がメンバーの中で、唯一出来るヒョウリが、マップや周囲を見て道を確認しながら、休憩時間とショートカットを考えていたのだが、それを一瞬で台無しにされていた事へ徐々に嫌気が差していた。無論、ヒョウリとてサトシとマナオに悪気が無いことは理解していた。
「なぁ、マナオ。タマゴはどうだ?」
サトシは、マナオが背中に抱えているものを見て、そう問う。彼女が今抱えているのは、背負うタイプのポケモンのタマゴ用収納カバンだ。そのカバンには、ポケモンのタマゴが1つ収められていた。
つい2日前、ハルタス地方最後の町スズホウタウンの近くの森で見つけて保護したポケモンのタマゴ。一体何のポケモンなのかは不明だが、ポケモンハンターにより狙われている所を気付いたサトシ達は、助け出したのだ。そして、なぜかタマゴの声をマナオだけが聞こえてしまった。あらゆる事が不明なタマゴだが、マナオが責任を持って管理することとなった。
そのタマゴについて、何かが分かるかもしれないと、ポケモン研究を行っているピーツー機関がある研究所まで持って行く事になった。
「はい。あれから何も、聞こえないですね」
「そっか」
それから暫く、森の中を3人が歩き続けていると、サトシの肩に乗っていたピカチュウが何かに反応した。
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