第九十四話 牛丼を食べてその九
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「皆食べてるでしょ、そうだと思うわ」
「そうなのね」
「学校側にしたらね」
「まず食べてもらうことね」
「それも安くね」
「シビアな事情ね」
「結局はお金だからね」
愛はこのことは真顔で述べた。
「お金がないとね」
「どうしようもないのね」
「そう、だから安いお米をね」
「古々米でもそれでタイ米が安いと」
そうした条件ならというのだ。
「もうね」
「仕入れて」
「安くね、そしてよ」
愛はさらに言った。
「沢山食べてもらってるのよ」
「成程ね」
「沢山食べられるならね」
それならと言うのだった。
「もう量はね」
「その次ね」
「そういう人多いし高校生ならね」
「尚更よね」
「そう、まあ中にはね」
先にこのことはどうかという顔で述べた。
「大飯食らいで味に五月蠅い」
「そんな人もいますか」
「咲ちゃんの学校でも有名な経営してる八条家の人達が所属している天理教の教会の」
「ああ、あの信者さんですね」
咲もここでわかって言った。
「働かなくて図々しくて恩知らずで尊大な」
「大飯食らいでもあったでしょ」
「その人味にもですか」
「作ってもらったお料理にね」
これにというのだ。
「美味しいと言わないで」
「それでなのね」
「感謝もしないでね」
それでというのだ。
「甘いとか辛いとか」
「文句ばかりですね」
「変に味に五月蠅くてしかも人の家にお邪魔しますとも言わないで上がり込んでね」
それでというのだ、世の中にはこうした輩も存在するのだ。図々しさもここまで来ると極まれりとしか言い様がない。
「奥さんに作ってもらってもね」
「その奥さん逃げたんですよね」
「働かないで偉そうに言うばかりでね」
「奥さんお仕事から帰って」
「家事してお料理作ってもね」
「そんなので」
「遂にはよ」
それこそというのだ。
「離婚となったのよ」
「奥さんが三行半突き付けて」
「世の中にはこんな人もいるけれどね」
「例外ですよね」
「というかこの人は色々ね」
「駄目過ぎますよね」
「ええ、けれど大抵はね」
こうした例外がいるが、と言うのだった。
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