vsドラゴンスレイヤー
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申し訳ないけど、こうなったらもう一撃重いのをお見舞いするしかない。そう考えていたところ、彼の前に一人の女性が立ち塞がる。
「これ以上ガジルを傷つけるつもりなら、私が相手よ、シリル」
「レビィさん」
その相手はガジルさんと恋仲にあるレビィさん。そっか、彼がいるならこの人も近くにいるのは当然のことだよね。
「てめぇ!!出てくんなって言っただろ!?ガキに勝てるわけねぇだろーが!!」
「勝てるかどうかじゃないんだよ、ガジルのために戦うの」
なんだか俺が悪者のようになってきてるのが納得できないけど、こればっかりは仕方がない。レビィさんを早いとこ倒してガジルさんもボコボコにするしかなさそうだし・・・
「あれ?」
実力行使に出ようとしたところで俺はあることを思い出した。それは俺が記憶を取り戻した直後に教えてもらったことなんだけど、レビィさんは今ガジルさんとの子供を妊娠しているということを聞いたことがある。
「妊婦さんって、大きな衝撃を与えちゃいけなかったはずじゃ・・・」
お腹の子供に影響が出たり場合によっては流産すらあり得ると聞いたことがある。だから身体に負担がかかることはもちろんダメだし、物理攻撃なんてもっての他だ。
「じゃあどうやって気絶させればいいんだぁ!?」
気絶させないとウェンディの状態異常の解除は使えない。かといって攻撃を与えたらお腹の子供に何か問題が起きかねない。何をどうやってここから行動をすればいいのかわからず頭を抱える。
「チャンス!!」
そんな隙だらけの俺を見てレビィさんは空中に文字を書く。
「|固体文字《ソリッドスクリプト」・馬車!!」
「うにゃ!?」
どう対処すればいいのかわからずにいた俺目掛けて向かってくるのは文字で形成された馬車。馬はいないから馬車と言っていいのかは謎だけど、俺はそれを回避することができずに上に乗っかってしまう。
「うぷっ」
そしてそうなると必然的に乗り物酔いを発動してしまうため動くことができない。そのままなす統べなく長い坂を重力に従って下っていくことしかできなかった。
第三者side
「待ってシリル〜!!」
いつの間にか意識を取り戻したセシリーが馬車と共に坂を下っていく少年を追いかける。後に残された少女は安堵の表情を見せ、青年は悔しげに地面に膝をつく。
「大丈夫?ガジル」
「余計なことしやがって・・・」
そんな彼に歩み寄り声をかける少女。それを受けて青年は悪態をついていたが、すぐに悲しそうな表情へと変わっていた。
「俺は・・・また・・・」
「別にいいじゃん」
自身よりも年下の少年に破れたことを悔いている彼の手を握ると、少女
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