TURN50 セーシェル星域にてその七
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「数で押し切れば」
「いけるか?」
「そう思いますがどうでしょうか」
「今太平洋軍二手に分かれてるけれどな」
そのことを言うフランスだった。今実際に太平洋軍は二手に分かれている。
「あの一方の軍はどうだ?」
「あの軍ですか」
「あからさまに横から衝こうとしてるよな」
「はい、そうした動きですね」
「あれが気になるんだけれどな」
「あの敵軍は危険ですよ」
セーシェルが危機を確信している顔でモニターに出て来て二人に言ってきた。
「潮流に乗ってこっちに来ます」
「そういえばここに潮流があるよな」
「はい、それに乗って来ますよ」
「だよな。あれが来たらまずいぜ」
「すぐに迎撃の艦隊を向けるべきです」
これがセーシェルの意見だ。この考えは今も変わらない。
「すぐにでも」」
「だよな。けれど司令がな」
「ここの潮流のこと御存知ないですから」
それでビジーもだったのだ。
「今ならまだ間に合います」
「そうするか、今は」
「すぐに来ますから」
「では私も」
兄に続いて妹もだった。彼等はセーシェルと共に潮流の方に向かおうとする。しかしそれを見てだった。
全体の指揮を執るビジーがこう言ってきた。それは懸念する声だった。
「祖国殿、何処に行かれるのですか?」
「何処って決まってるだろ」
フランスはビジーにすぐに返した。
「横から来る敵に向かうんだよ」
「まだ来るには時間がかかりますが」
潮流の存在を知らないビジーはこう答える。
「早過ぎます」
「あの、さっきも言いましたけれど」
そのビジーにセーシェルが言う。
「ここの潮流は凄いですから」
「ははは、そんな極端に強い潮流はないですよ」
ビジーは余裕さえ見せてセーシェルのその言葉に応える。
「戦力はその時に向けますので」
「ですからそれは」
「それならこうしましょう」
ビジーも国家達の言葉は全て断れなかった。それで妥協案を出したのだった。
「ここはです」
「どうするのですか?」
フランス妹が尋ねる。
「一体」
「機雷を撒きましょう」
それで敵の足を止めるというのだ。
「それで防いでおけばいいでしょう」
「そうするのかよ」
「はい、これでどうでしょうか」
フランスに余裕の笑顔で提案する。
「問題ないと思いますが」
「どう思う?」
フランスは共にモニターにいるセーシェルに問うた。
「機雷でいいか?」
「ううん、機雷ですか」
機雷の有効性は言うまでもない。セーシェルもよく知っている。
それで話を聞いて考える顔になりこう答えた。
「とりあえずは」
「いいか」
「はい、足止めになりますから」
それもかなり効果的なだ。
「いいと思います」
「じゃあ機雷を撒いてか」
「元の場所
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ