第76話 魔女現る。
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side:フィー
わたし達は現在ヴォルフ砦に起こった地震について調査をするべくそこに向かっている。
「ねえクローゼ、アネラス。ちょっといいかな?」
「どうしたの、フィーちゃん?」
わたしはその道中でアネラスとクローゼにある事を聞くために声をかけた。
「単刀直入に聞くけどさ、二人はリィンの事好き?」
「えっ……ええっ!?」
「な、なぜそんなことを……?」
わたしの問いかけに二人はポカーンとした後に慌ててそう言った。
「ん、二人ともリィンに抱き寄せられてまんざらでもなさそうな感じだったし好きなのかなって思ったの」
「そ、そんな事は……」
「ごめんクローゼ、正直に話すけど前にエステルと好きな人について話してるの聞いちゃったの」
「ええっ!?」
わたしがそう言うとクローゼは驚いた表情を見せる。まあそんな顔もするよね。
「アネラスだってリィンとちゅーしておっぱいも見せたんでしょ?そこまでされたならリィンに責任取ってもらった方が良いよ」
「あ、あれは不可抗力だよ!」
「じゃあ好きじゃないの?」
「そ、それは……」
わたしの問いかけにアネラスは顔を赤くしてうつむいてしまった。
「フィー、いきなりどうしたのだ。二人が困ってるじゃないか」
「ん、こういうのは先手を打っておいた方が良いってマリアナが言っていたから。後から女の人と関係を持たれてしまうと面倒な事になるから予め把握しておいた方が良いんだって」
「ルトガー殿もけっこう遊んでいそうだからな……言葉に重みを感じるぞ……」
ラウラがそう言ってきたのでマリアナに聞いた好きな男の一番を取られないようにするテクニックを話すとラウラはげんなりとした顔でそう言った。
団長もリィンも女たらしだからね、わたし達がしっかりしないといけない。
「そう言う事だからさ、この機会にはっきりさせておいた方が良いかなって」
「まあそなたの目論見は分かったが……しかしアネラス殿はともかくクローゼ殿は無理じゃないか?彼女はこの国の次期女王だぞ?猟兵云々の前に結ばれるのは難しいのではないか?」
「まあね。でもリィンが遊撃士になってカシウスくらいの武勲を立てたらイケそうじゃない?」
わたしはラウラにそう答えた。
「確かに遊撃士になってカシウス殿のような武勲を立てれば話は別だが……それだとリィンは猟兵を辞めることになるぞ」
「別にいいよ。わたしとリィンが猟兵をやってるのは強くなるためと家族を守るため、そして今はレンっていう子を探すためだから。団長もわたし達には猟兵を辞めてほしいみたいだしずっとは猟兵をしてはいけないよ」
「そうか、まあ確かにルトガー殿ならそなた達に平穏に
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