第76話 魔女現る。
[7/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
くれて本当にありがとうございます」
「……お母さんが生きていて良かったね。俺も嬉しいよ」
エマのお礼をリィンは笑みを浮かべて受け入れた。
「それでリィンさん、もしよければ一度私達の里に来て頂けないでしょうか?お母さんやお婆ちゃんもぜひお礼が言いたいと言っていました」
「その里って帝国にあるの?」
「はい、帝国のとある森にあります」
「う〜ん、出来れば行きたいんだけど今は色々あってな……」
「どうかされたのですか?」
「今俺達はある組織を追っている、だから今リベールから離れる訳にはいかないんだ。俺もイソラさんを疑ったことを謝りたいからエマの住んでいる里に行きたいのは山々なんだけど今は無理だ」
確かに今は結社を追ってるからリベールからは離れられないよね。
「それなら私もリィンさんのお力にならせていただけませんか?」
「えっ?」
「ニャッ!?」
エマの言葉にリィンと何故か今まで寝ていた黒猫も驚いた顔を見せた。
「ニャッ!ニャニャッ!」
「セリーヌ、ごめんなさい。でも私、リィンさんに恩返しがしたいんです」
「ニャアー……」
「そう言わないで。これは私が決めた事なの」
「……ニャ」
この子はセリーヌっていうんだ、可愛いね。セリーヌは最初は怒っていたけど頑なに譲らないエマを見てため息を吐いたように鳴いてふて寝してしまった。
「その子、人間の言葉が分かるの?」
「えっ、あっはい、セリーヌは賢いので私達の言葉を理解してますよ。本当はリィンさんに会えたらすぐに帰る予定だったんですけど」
「なら帰った方が良いのではないか?そなたの祖母や母上も心配するだろう」
「大丈夫です、お婆ちゃんから私はもう一人前の魔女って認めてもらっていますしお母さんもきっと分かってくれます」
わたしはセリーヌが人間の言葉が分かるのって聞くとエマは肯定した。本当に賢い子なんだね。
ただエマは本来リィンに会えたら帰る予定だったらしくラウラは家族に心配をかけるから帰った方が良いんじゃないかと答えた。
でもエマの決意は固いらしくここに残るつもりだ。
「魔女って何?」
「あっ、えっと……私や里に住んでいる人達はアーツとは違った術を使えまして修行を終えた一人前を私の里では魔女と呼ぶんです。私は本来なら見習いの立場で里を出ることは許されていなかったんですが、お母さんを守れるように必死に修行を続けてつい先月やっと一人前として認めてもらえたんです。リィンさんがリベール王国にいると突き止めたのも知り合いの占いなんですよ」
「へえ、例えばどんなことが出来るの?」
わたしはエマがどんな術が仕えるのか興味が出てそう聞いてみた。
「そうですね、
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ