第六百九十四話 連合から見たエウロパの食事その九
[8]前話 [2]次話
「唯一ね」
「連合とエウロパを行き来出来たね」
「そうだったからね」
「それでエウロパのスパイも入っていたけれど」
司教に同行する形でだ。
「けれどね」
「それでもだね」
「両方の紅茶を飲んで」
そうしてというのだ。
「それでね」
「そう言ってるんだね」
「しかもまずいってね」
「どっちが?」
「連合の紅茶が」
こちらがというのだ。
「そうだってね」
「それが余計だね」
「そう言うのがね」
それこそがというのだ。
「エウロパだからね」
「連合は全否定だね」
「何でもね」
「司教さんでもエウロパ人ってことだね」
「この人スコットランド人だったそうだけれど」
「ああ、かつて連合王国だった」
「そのうちのね」
「一国だね」
「その国出身で」
それでというのだ。
「そうね」
「言ってたんだ」
「両方飲んで」
そうしてというのだ。
「そのうえでね」
「そうだったんだね」
「けれど全く違うということは」
このことはというのだ。
「事実みたいだよ」
「そうなんだね」
「うん、だからね」
「僕達がミルクティーを飲んでもだね」
「気にすることはないよ」
こう言うのだった。
「全くね」
「わかったよ」
「連合は連合でね」
「エウロパはエウロパだね」
「紅茶でもそうでね」
ベンはさらに言った。
「他の飲みものや食べものもだよ」
「同じだね」
「ワインもね」
酒の話もした。
「違うしね」
「連合とエウロパだと」
「そう、エウロパのワインはね」
「どんなのかな」
「作り方も保存技術も劣っているから」
連合から見てだ、連合とエウロパひいては他の国々の技術レベルは三百年の開きがあると言われている。それはこうした技術についてもなのだ。
「それでね」
「まずいんだね」
「そうしたものが違うと」
作り方即ち製造技術に保存技術がというのだ。
「どうしてもね」
「味も違うね」
「紀元前の技術で造ったワインを造ったら」
「再現したら」
「もうね」
「味が全然違ったんだ」
「昔のお酒は結構どろっとしていて」
濾過技術が未熟だからである。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ