第二章
[8]前話
「僕も急に一日出張に行かないといけなくなって」
「その一ヶ月の間にですか」
「それで会社の同僚に頼んだんですが」
その一日の世話をというのだ。
「彼が会社の扉を閉め忘れて」
「そこでその日お祭りで外で爆竹が鳴っていて」
妻がまた話した。
「この娘は怖がりでして」
「音に驚いて逃げて」
「それからずっと探してたんですが」
「ずっと見付からなくて心配していたんです」
「そうでしたか、それで見付かってよかったです」
マードックは夫婦の話を聞いて言った。
「商店街のところにいましたが」
「八ヶ月です」
「ずっと心配していました」
妻も夫もマードックに話した。
「けれどそれがです」
「見付かって何よりです」
「全くですね、この娘は八ヶ月孤独で彷徨って大変でしたが」
マードックもバイラバを見つつ話した。
「救われました、本当に良かったです」
「もうこんなことは二度とない様にします」
「ずっと心配でしたから」
「何があっても離れません」
「そうなる様にします」
「はい、お願いします」
マードックは二人に確かな声で告げた、そうしてだった。
バイラバと共に去る二人を見送った、そして彼等の幸せを願いそのうえでこれからもこうしたことがある様に頑張ろうと誓ったのだった。
八ヶ月の間孤独だったけれど 完
2023・4・16
[8]前話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ