第一章
[2]次話
八ヶ月の間孤独だったけれど
マレーシアのネグリスンビラン州スレンバンの商店街でだった。
アメリカから仕事で来て犬の保護活動もしているジム＝マードック初老で大柄な外見に白髪と黒い目に眼鏡が特徴の彼は。
連絡を受けて商店街の中で雨が降ってもずっとたたずんでいる茶色と黒それに白の毛並みの耳が立った大きな雌犬悲しそうな顔の彼女を見て知らせてくれた人に尋ねた。
「あの子はずっと」
「そうなんですよ」
商店街の雑貨屋の親父は話した。
「あそこにです」
「いるんですか」
「もう四日も」
「雨が降ってもですか」
「はい、助けてくれますか」
「勿論です」
一も二もなくだ、マードックは答えた。
そしてご飯をあげたが最初犬は怯え警戒し柄寄ろうとしなかった、だが根気よく優しい声をかけてだった。
そのうえで犬にご飯をあげて保護してだった。
ティックトックを使って犬の画像と動画を拡散するとすぐにだった。
犬のことがわかった、犬はバイラバという名前でスレンバン在住のヴャーニ＝シーターインド系の中年女性が夫のラオやはりインド系の彼と一緒に飼っていることがわかった。
ヴァーニはすぐにマードックの施設に行ってバイラバと再会した、すると。
「バイラバ！」
「ワンワンワン！！」
バイラバの方が駆け寄ってヴァーニは彼を抱き締めて泣いた、そのうえでマードックに対して話した。
「実は私は一ヶ月程病気の療養で実家のマラッカに帰っていました」
「そうだったんですか」
「はい、この娘は五年前野良犬だったのを家に迎えたんですが」
そうして家族にしたがというのだ。
「その間夫が会社の敷地内で面倒を見ていたんですが」
「それがなんです」
一緒にいる夫がその時を思い出しつつ言ってきた。
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