第50話 =神殿地下=
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と早々にユカが口を開く。
「酷いわね、アスナ…」
「……お姉ちゃんまで病気だって知ったのは意外ですけどね」
どうやらユカにもバーサーカー的な一面もあるらしい。俺も初めて知った…。
「ユリエールさん…シンカーさんはどうしてるかわかります?」
「ちょっと待ってください……そうですね…恐らくですが」
と地図を可視モードにしてシリカに見せながら説明している。どうやら地図の詳しい道のりは表示されてないようだがまだ少なくとも7割はあるらしい…。まだ安全エリアらしき場所から動いていないのが安心できる唯一のこと…そこまで行けば結晶を安全に使えるのでもう少し、とユリエールさんは頭を下げて頼んでいた。
「い、いや、好きでやってるんだし…アイテムも出るし……」
「へぇ…何出るの?」
リズの質問にキリトは素早くウィンドウを操作するとその表面に、どちゃあ…という生々しい音を立てて赤黒い肉が出現する。
あまりにグロテスクなのでキリト以外の全員が「うぇぇ…」と小さく声を出していた。
「キ、キリト…それ…な、なんなの…」
「カエルの肉。ゲテモノほど美味いって聞くからな、あとで3人で調理してくれよ」
3人ってまさか全員に指名してくるとは思わなかったな…
「「絶、対、嫌!!!」」
「2人に同じく」
アスナは自分のウィンドウを開くとキリトと共通になっているため自分の所にも入っている『スカベンジトードの肉』をアイテム欄から24個全部容赦なくゴミ箱へとつっこんだ。
「あっ!あぁぁぁ……」
「なんて声だしてるのよ」
情けない声を出すキリトにアハハハハと一同が腹を抱えて笑う。その空気にユリエールさんもくっくっくと笑いを漏らしたその瞬間、
「お姉ちゃん、はじめて笑った!」
と、ユイがうれしそうに叫んだのだ。そういえばユイは嘘だとか感情だとかの人間の内面にめちゃくちゃ敏感だな…発作が起きたのも教会の子供たちが喜んでいるときだったし…。もともと性格がそうなのかもしくは今までずっと辛い思いをしてきたせいなのか…。
このアインクラッドにいる時だけでもこいつの兄としてずっていていたいな…。
「さぁ、先に進みましょう!」
アスナの声に一同、気を引き締めて先へと歩を進めた。
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「あっ…安全地帯よ!」
さらに歩き続けて数十分後、暖かな光の漏れる通路が目に入りそれを指差してリズが言った。どうやらもうすぐでシンカーさんを助けられるらしい、任務完了ってところか。
「奥にプレイヤーが1人いる」
「えぇ…グリーンってことは…多分」
「シンカー!」
トップレベルの索敵スキルを持つ2人がそう呟くとそれを聞
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