暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第148話:異国の地にて
[5/7]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
跡を振り切ってヘリへと接近していく。
ヘリはフレアを焚いてミサイルを振り切ろうとしたが、熱源探知式ではないのかばら撒かれた火の玉には見向きもせずミサイルがヘリに接近した。
「駄目だ、間に合わないッ!?」
ヘリのパイロットが絶望的な状況に悲鳴を上げる。だがその時、ヘリに搭乗している切歌と調が扉に手を掛けた。
「行くよ、切ちゃん!」
「ガッテン、デース!」
扉が開かれた瞬間、気圧の変化で猛烈な風が機内に入り込む。
ミサイルはその開かれた機体の内部を通り抜け外へと出て行ってしまった。
とんでもない回避方法に、ミサイルを追跡していた颯人は思わず仮面の奥で顔を引き攣らせた。
「ハハッ、魅せてくれるねお2人さん」
事実は小説よりも奇なりとはこの事かと思いつつ、颯人はヘリを通り受けたミサイルをしっかり撃ち落とす。
その直後、頭上で空中戦艦が爆発した。翼の剣が船体を半分以上切り裂き、響が内部を突き破ったのだ。
ボロボロになった船体に、ダメ押しとばかりにクリスの大型ミサイルを加えた一斉射撃と奏の砲撃が突き刺さり空中戦艦は轟沈を通り越して爆散する。
クリスと奏のトドメが船体に突き刺さる直前、内部から響が指揮官である隊長を抱えて飛び出してきたのを颯人と透が見つけた。
「おっと」
このままいくと響と隊長は川へと落ちそうだ。シンフォギアを纏った響なら問題ないだろうが、生身の隊長は落下の衝撃でどうなるか分からない。何より南米の川には危険な生物も居るので、あまり落ちるのは宜しくないと言う事で空中から近付いた颯人と透が落下中の響達をキャッチした。
「おっとと!」
「大丈夫か?」
「うん! ありがとうございます、颯人さん! 透君!」
颯人と透に吊り下げられる形で緩やかに降下する響。それを見て、奏と翼は一息つき明後日の方に目をやった。
脅威がなくなった空には、国連軍のヘリの団体が飛来してきていた。
「これで一先ず、任務完了だな?」
「あぁ。後は彼らに任せよう」
こうしてバルベルデの地での、彼らの最初の仕事は終わりを迎えた。
戦いが終われば、颯人達の出番はなく響らはフェンスの外から国連軍により支援されるバルベルデの国民達を見守っていた。
内乱と過酷な暮らしにより傷付き、飢えた人々に国連軍が食料を配り、手当てしていく。迅速に動いてくれた為人々への被害は何とか最小に抑えられそうではあった。
「良かった……国連軍の対応が早くて……」
そうは言っても手放しに喜べるほど、響も楽観的ではなかった。彼女らの視線の先では、父親が傷付き担架で運ばれていくのを小さな娘が泣きながら呼び掛けていた。
戦争の悲惨さを描いた様子を前に、響達は大なり
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ