暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜豪運を持つ男〜
ウェルカム トゥ アイングラッド
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「ははは、そうだな」

 そう言うと少年は明るい笑い声を出した。なんか話についていけなくて疎外感を感じているのは俺の気のせいなのだろうか?それに見た目が悪いというのも俺的には結構気になる。
 なんて俺が一人でどうでもいい妄想していると、その少年は笑いを収めて、一呼吸入れてから口を開く。 

「せっかくだから、クエ、協力してやらない?」


 その申し出にキリトは少し戸惑い、チラっと俺に視線をやる。俺にとってその視線は『どうする?』と俺に問い掛けて来ている様にしか見えなくて、変わりに俺が口を開いた。


「それはパーティーを組みたいってことか?」

「いや、別にパーティーを組まなくて良いよ。ここまでやっていたのは君達二人なんだから、二つ目のキーアイテムはもちろん譲る。そのまま確立ブーストかかったまま狩りを続ければ直ぐに三体目が出ると思うから、その時まで付き合ってくれたら良いんだけど………」


 たしかに一人より二人、二人より三人だからな。これでかなり《花つき》が出る時間は短縮されるはずだ。
 そしてなにより俺の最初の目的はβテスターと仲良くなり、あわよくば色々教えてもらうことだ。こっちとしてはむしろ大歓迎である。

「……だ、そうだ。どうする、キリト」

「あ……あぁ、分かった。それなら、構わない……」


 歯切れ悪いがキリトは承諾してくれた。
 その言葉を聞いた少年は直ぐに笑顔を浮かべ、まず俺の方へ右手を差し伸べて来た。


「ありがとう。じゃあ、しばらく宜しく。僕は《コペル》」



 こうして少年−コペルと一緒にクエストをすることになった俺たちだが、この時俺たちは気づいちゃいなかった。

 これはデスゲーム。人間死ぬ気になれば何でもできるというが、あながち間違いではない。
 この少年−コペルが、何で俺たちに近づいたのかを俺たちはまったく理解しちゃあいなかった。

 それがあんな悲劇を生むとも知らないまま・・・・。



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