ウェルカム トゥ アイングラッド
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俺は《はじまりの街》にいる太ったNPCのおっさんにこの森の中のことを聞いて、あとは勘で歩いていたんだがな」
「勘って…それでよくここまで来れたな」
少年は呆れ顔で呟いていた。こんな状態で勘に頼るのはかなり危険だが、それしか方法は無かったしな……
「しかし、あの《リトルネペント》には二種類の形があるのか?」
その時、不意に疑問として頭に浮き上がってきた事を口に出す。
「え…?い、いや。《リトルネペント》はノーマルと《花つき》と《実つき》の三種類がいるんだ。ちなみにさっきのはノーマルだ」
「はは〜なるほど。なら、俺が森に入ってすぐにエンカウントしたのは《花つき》ということか」
俺が森に入ってすぐにエンカウントした《リトルネペント》はさっきと同じ姿だったが、その後すぐに出てきたのは口の上に花を咲かせていた。だがさっきの《リトルネペント》は花が咲いていなかったから、疑問を感じたが少年の言葉ですぐに疑問が解けた。
その代わり、少年の顔はポカーンとした顔になっていた。
「《花つき》とエンカウントした……?そ、それって!ホントか!?」
「お、おう…」
「たった一回で!?」
「そうだけど…」
正確に言うと二体同時で、先に倒したのがそいつだっただけだけどな、と付け加える。
迫り寄ってくる少年に少し押されながら、返答をしていくと少年は離れてから盛大に溜息をついていた。
「えっと…どうしたんだ?」
「どうしたも何も…花つきが出る出現確率が1%以下なんだよ。それを一回でって…どんだけ運良いんだよ」
「はっ!?1%以下!?」
思わず声を荒げる。生きていくうえで何かとほかの人たちに比べて運がいいことは自覚していたが、さすがに1%以下の確立を一発で引き当てるって俺って何!?結構すごいんじゃね!?←今更気づいた
でもそんぐらいすごいことがあった後は、たいてい良いことがない。つまり・・・・。
「俺、明日生きているのかな……」
俺は自然に呟いてしまった。
「俺に聞かないでくれ。それで花つきを倒し時に《リトルネペントの胚珠》っていうのはドロップしただろ?」
「ああ。あったな、そんなの」
そういいつつアイテム欄をチェックする。
「そのアイテムがホルンカにあるクエストのキーアイテムで、それで貰える剣が三階層までは使える代物なんだよ。あんたも見たところ片手剣使い(ソードマン)なら取っといたほうが良いぞ」
「なるほど。そんでそっちはまだ取れないからここで乱獲しているのか」
たしかに出現率が低いモンスターの出現確立が上げるにはそのフィールドで乱獲すれば上がるというのは良くある話だからな。
俺は、ふと考えなが
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