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イベリス
第九十四話 牛丼を食べてその一

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                第九十四話  牛丼を食べて 
 母と話した次の日だった、咲は部活が終わってアルバイトまで結構時間があった。それで昼食は外で食べることにしたが。
 丁度そこで愛からスマホに連絡があってこう言ってきた。
「今から会える?」
「うん、大丈夫よ」
 ラインでのやり取りで咲は笑顔で応えた。
「何処で会うの?それで」
「品川で会わない?」
 こう咲に言ってきた。
「時間あったら」
「今日は品川ね」
「そこに行ってね」
 そうしてというのだ。
「駅前をね」
「見るのね」
「そうしよう」
「じゃあお昼そこで食べない?」
 咲は愛に笑顔で提案した。
「そうしない?」
「品川の駅前でなのね」
「どう?それも牛丼ね」
 母と話したことから提案した。
「そうしない?」
「牛丼?そういえば最近食べてなかったわ」
 愛は言われて気付いた。
「そうだったわ」
「実は昨日お母さんとお話しててね」
 愛に正直に話した。
「牛丼食べたいとかね、それもお姉ちゃんと」
「それでそこに私が連絡してきたのね」
「そうなのよ」
 ラインで笑って応えた。
「これが」
「そうなのね、じゃあね」
「いいかしら」
「食べよう」
 これが愛の返事だった。
「それじゃあね」
「今から品川駅で待ち合わせね」
「あの駅広いからね」
「待ち合わせ場所はね」
「しっかりと決めましょう」
「そうね、そこはね」
 このことも話してだった。
 そしてだ、そのうえでだった。
 咲は品川に行った、そこでラインでやり取りをして決めた待ち合わせ場所に行った。そうしてであった。
 ここでだ、そこで愛と合流したが。
 愛の今日のファッションを見てだ、咲は目を丸くさせて言った。
「また今日はね」
「一段と派手?」
「凄いわね」
 白の袖なしのブラウスとブラウスと同じ色のかなり短いデニムのミニスカートに金色のブレスレットやネックレス、黒のサンダルの恰好を見て言った。
「結構以上に刺激的よ」
「いや、昔のドラマ観てね」
「昔?」
「そう、それでね」
「そのドラマの服をなの」
「意識して」
 そうしてというのだ。
「このファッションにしたの」
「成程ね」
「それで似合うかしら」
「似合うけれどね」
 髪型はこれまで通りでメイクもそうである従姉に話した。
「袖なしのブラウスと超ミニね」
「かなりきわどいでしょ」
「胸元も開いてるし」
「これで危ない場所は行けないわね」
「行ったら大変よ」
 それこそとだ、咲は即座に答えた。
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