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同盟上院議事録〜あるいは自由惑星同盟構成国民達の戦争〜
【著名な戦闘】ヴァンフリート4=2防衛戦
【著名な戦闘】ヴァンフリート4=2防衛戦(14)〜アスターテ星域会戦への道〜
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い。暴力を管制する稼業とはそういうものだ。内輪にこもり、幻想で周囲を惑わすのはある意味この連隊の存在意義でもあろう。だからこそ、それゆえに抗う必要がある。そうでないと組織に纏わりつく幻想によって人が腐る。老兵の言葉だが、覚えておいてくれ」
シェーンコップは敬意を込めて老け込んだ上官に頷いた。
「お疲れ様でした。オットー・フランク・フォン・ヴァーンシャッフェ大佐。連隊長の任を引き継ぎます」
「ワルター・フォン・シェーンコップ大佐。君とローゼンリッターに武運と名誉があらんことを」
薔薇騎士連隊連隊長の引継ぎは円満に終了した。
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後輩が立ち去った病室にノックが響く。
「どうぞ」
現れたのはどこか少女めいた金髪の女性であった。彼女の名をヴァーンシャッフェはよく知っていた。豊満な銀髪の女性軍人が側についている。
「やあフォン・ヴァーンシャッフェ准将閣下、お加減はいかがでしょうか」
「【クラカウ女公】ブリジット閣下‥‥!」
畜生、バーラトのなんだかの公社で研究職員をやってるんじゃなかったのか、なんで俺の病室なんぞを訪ねるんだ。
「あぁよしてくださいな、今日は非公式だし、公式な場で重傷の英雄相手に礼を強制するのはなおさら問題になります」
礼節の裏に含まれるものを嗅ぎ分けているのか否か、ブリジット女公は鷹揚に応じている。
ヴァーンシャッフェが知る限り自分はまだ大佐だ。そして軍の前線に立つことはもはやない。であれば――
「あなたは同盟軍に対する権限はないはずですが」
探るような口調にブリジットは薄く微笑した。
「私には何の権限もないよ。アルレスハイムの統領にして王冠の守護者、マリアンヌ姉上のメッセンジャーさ。より正確に言えばその”最も高潔なる枢密顧問官”達の助言と承認を経たお言葉だ」
「‥‥‥!」
ヴァーンシャッフェは警戒するように『帝族』を見る。
「ヴァーンシャッフェ大佐にはアルレスハイム軍功二等勲章を贈呈される。それと同時に君をアルレスハイム軍に招聘したい。招聘後には、ヴァーンシャッフェ“准将閣下”を歓迎し、全アルレスハイム労兵レーテからもアルレスハイム人民英雄の称号が贈呈されるそうだ。うらやましいな、なあヤヨイくん」
ブリジット女公がクスリと笑い、護衛らしい女性将校に目を向けると年若い中尉は気まずそうに眼をそらした。
「‥‥えぇと、はい」
中尉が目を泳がせると女公は美しく微笑み‥‥
「ひぃん!」
中尉は尻を押さえて跳ねた。
「中尉、中尉、祝福の場で言葉を詰まらせてはいけないよ。君にはあとで礼法をしっかりと叩き込んであげよう」
さて、と女公は古びた大佐に向き直る。
「2年間は幕僚研究に勤しんでもらうよ。あぁ君が同盟軍士官学校の”院”課程も修了し
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