第一部
フェリっくんの受難
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蘭、聞きたい事は聞けたのかにゃ〜?」
「あ、カッコ!」
「・・・・・・。」
せっかくフェリっくんが勇気を出して呼ぼうとしたのに、もう彼なんか興味もないような鈴蘭。彼女は、何時の間にかすぐ傍までやってきていた親友に顔を向けた。
「そういえば、ここに来た目的忘れてたよ!アハハ失敗失敗!」
「にゃ〜・・・。鈴蘭は目先のものに囚われる癖があるにゃ〜。」
呆れたような顔で言うカッコことヴィゼータに、またもや頬を膨らませる鈴蘭。
「まぁいいや。・・・フェリオールさん、甘粕さん最近来ないけど、どうしたのかな?」
「あぁ・・・彼のことを聞きにきたのですか。彼なら、新しい任務が入ったとかで、しばらく来ないそうですよ?」
(まぁ、恐らく辞めたいって言ったんでしょうねぇ。かなり酷い目にあってましたし。むしろ、常人なら一日で汚染されるここに、一週間も通い続けたのが凄いんですよねぇ・・・。コレが、ジャパニーズ・ニンジャの実力ですか・・・)
心の中で甘粕に同情しながら賞賛するフェリっくん。甘粕の知らないところで、彼の評価はグングン上がっていくのだった。
「ありゃぁ〜あの人面白かったし、引き抜きたかったのになぁ〜。」
「残念無念、また来週ってね。次の機会を気長に待つといいよ鈴蘭!」
「そうだね!」
(・・・もう止めてあげて。彼のライフはもうゼロです・・・)
心の中で黙祷するフェリっくん。この鈴蘭に目をつけられたら最後、地の果てまで逃げようと追いかけられる事が確定しているので、こういうことしかしてあげられない、無力なフェリっくんなのでした。
(マジで馬鹿にされているような・・・)
気のせいですよ。
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