■■SAO編 主人公:マルバ■■
四人で紡ぐ物語◆グリームアイズ
第三十話 グリームアイズ
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「……マルバさん、さっきの技ってそんなにディレイ長いんですか?」
「いや、いくら長いにしてもこれはおかしいだろ。もう五分はたったぞ。マルバ、お前一体どんな裏技使ったんだ?」
「『遅延解除』、だよ」
マルバはディレイキャンセルについてその場の全員に説明をした。パートナーであるシリカはディレイキャンセルのことも知っていたため、説明に補足したりして固まったままで話しにくいマルバの手助けをしてくれた。
「つまり、ディレイキャンセルは簡単に言えば遅延を遅延させるシステム外スキルなんだよ。直前に使ったスキルのディレイを直後に使ったスキルの後に発生させるんだ」
「つまり……お前が最後に使った大技、あれの後にそれまで使ってた技のぶんのディレイが発生したってことか?」
「いや、それだけじゃ説明できねぇ。お前のディレイはなんでまだ解けねぇんだ? こんなに長いディレイを課されるほどたくさんのスキルをディレイキャンセルしまくったわけじゃねえじゃねえか」
「おかしいのはそれだけじゃないよ。マルバくん、さっきのソードスキル、エフェクトが一色だけじゃなくていろんな色があったよね。ソードスキルのエフェクトは必ず一色のみのはずだよ。一体どんなスキルを使ったの?」
「……『百花繚乱』。僕はそう呼んでる」
「『百花繚乱』……? キリト君、体術スキル上げてたよね。知ってる?」
「いや、コンプリートしてるけどそんなスキルは聞いたことないぞ」
「そりゃそうだろう。僕が勝手に作った、いわば《オリジナルソードスキル》なんだから。……あれは大技なんかじゃないんだ。様々な体術スキルと短剣スキルを、発動後の態勢と次の初動モーションが同じになるように繋げて、クーリングタイムの制限が許す限り連続で発動させ続けるっていう技なんだから。システム外のソードスキル、だからオリジナルソードスキルだよ」
ここまで話してからようやくマルバのディレイが解けた。凝り固まった身体をほぐそうとするかのようにあちこちの関節を回す。
「そんなのアリかよ……。 ゲームバランスが崩れるじゃないか」
「いや、実践で使ったのなんてこれが初めてだよ。五分もディレイするような技が使い物になるわけないじゃん」
「まあ、それもそうか。……あーあ、『二刀流』もバレちゃったし、しばらくめんどくさいことになりそうだ」
「ふっふっふ、修行だと思って頑張り給えよ、このリア充が」
「……お前、彼女いるじゃん。お前のほうがリア充じゃん」
「細かいこと気にしたら老けるよ」
マルバの毒舌に、キリトはため息で応えた。
「くそっ……ッ、何故だ……ッ!!」
誰かの叫びが聞こえた。皆がその声の方を見る。叫んだのはコーバッツだった。
「我々は……常に一般プレイヤ
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