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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第153話
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を見つめて呟き、アンゼリカの話を聞いたアガットは呆れた表情で溜息を吐いてヴァンを見つめ、シェラザードは探るような視線で少年と少女を見つめた。



「パスポートの俺達の出身国は………”メンフィル帝国”?」

「”メンフィル帝国”って今回のエレボニアの戦争相手の一国で、それも異世界の国として有名なあの国だよね〜?エレボニアの皇家や大貴族に加えて、メンフィル帝国にまで伝手があるなんて、相変わらずの顔の広さだね〜。」

「ま、色々あって結果的にはメンフィル方面の伝手もできちまったんだ。――――それで地下道の出入口はどこにあるんだ?」

パスポートを開いて自分達の出身国を確認した少年は眉を顰め、少女は興味ありげな様子でヴァンに指摘し、少女の指摘に対して肩をすくめて答えたヴァンは表情を引き締めてある事を訊ねた。

「―――――あそこだ。」

そしてヴァンの質問に答えた少年が視線を向けた方向――――――霊園の奥にある地下道への出入口にその場にいる多くの者達は視線を向けた。

「――――――連合側の先鋒軍と帝都郊外で展開している第四機甲師団は現在南オスティア街道でぶつかっている最中だから、撤退ルートで南オスティア街道を使うのは止めておいた方がいいぜ。」

「了解した。――――――ナーディア、行くぞ!」

「りょうか〜い!それじゃ、後は頑張ってね〜♪」

ヴァンの忠告に頷いた少年は少女に声をかけ、声をかけられた少女は返事をした後ヴァンやエリオット達に視線を向けて無邪気な笑顔を浮かべてヴァン達に手を振って応援の言葉をかけた後その場から走り去って行った。



「……今の二人は一体何者なの、ヴァン。あの二人、どう考えてもただの子供じゃないわよ。」

「しかもメンフィル方面の伝手―――恐らくレンでしょうけど、パスポートの用意の為にわざわざメンフィルの皇族を利用した事から察するにもしかしてあの二人、”公的機関による身分証明書を発行できない立場”なのじゃないかしら?」

「………あの二人は”裏解決屋”を始めた俺にとって初めての”依頼人”だ。」

エレインは去って行く少年と少女の後ろ姿を見た後真剣な表情でヴァンを見つめて訊ね、エレインに続くように少年達の事情をある程度察していたシェラザードは複雑そうな表情でヴァンに確認し、二人の問いかけに対してヴァンは少しの間考えた後答えた。

「い、”依頼人”って事は”裏解決屋”のヴァンさんに”依頼”をしたって事になるんですよね?あんな僕達よりも年下の子供達がヴァンさんに一体どんな”依頼”を……」

「ノーコメントだ。ただまあ、”嵐の銀閃”が察していたように国は当然として遊撃士にも頼れないから、裏解決屋(おれ)に頼って来たって事で”察して”くれ。」

「それは一体どういう
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