第153話
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「こ、子供……?」
「君達は一体……」
ある人物達――――――剣らしき武装を腰に纏っている落ち着いた少年とクマのぬいぐるみを片手に抱いている薄ピンク色の髪の少女の登場にマキアスは戸惑い、エリオットは困惑の表情で少年達を見つめた。
「お疲れさん。突然頼んで悪かったな。」
「別に気にしなくていい。この程度の仕事でアンタから受けた借りを少しでも返せるならお安い御用だ。」
「地下道の魔獣は面倒だったけど、帝都に潜入した後は楽だったからね〜。情報局がいなくなった影響で防諜状態が丸裸の帝都での潜入活動なんて、なーちゃん達からすれば超楽なお仕事だったよ〜。」
「て、”帝都での潜入活動”って………ま、まさか君達がさっきのヴァンさんの通信相手――――――帝都に潜入してクレイグ将軍達の居場所を掴んだヴァンさんの知り合いなの!?」
ヴァンの労いに対してそれぞれ答えた少年と少女の話を聞いたエリオット達がそれぞれ驚いている中アネラスは信じられない表情で二人に訊ねたがヴァンと少年達はエリオット達の反応を無視していた。
「今から送るデータが頼まれていた帝都内に繋がっている最短ルートだ。………送ったぞ。」
「……確かに受け取った。それでこれが”報酬”のミラとパスポートだ。一人50万ミラだから、100万ミラ入れてあるぜ。」
少年が操作したオーブメントから受け取ったデータを確認したヴァンはミラ札が入った封筒と二つのパスポートを少年に渡した。
「わお〜、100万ミラもくれるなんて、太っ腹だね〜♪裏解決屋は始めたばかりなのに、なーちゃん達にそんな大金を出せるって事はよっぽどもうかっているんだね〜?」
「違うっつーの。”スポンサー”に金を出させただけだ。何せ”スポンサー”はエレボニアの皇家と”四大”の一角だからな。例え衰退しようと、さすがにそのくらいの金は簡単に出せるって事だ。」
「フン、一言余計だ。」
「フム、最終決戦時の帝都の情報と引き換えに私や殿下達に”情報代”として120万ミラを要求したけど、その大半はそちらの2人への報酬の為だったようだね。」
(つーか、オリビエ達に120万ミラ支払わせて100万ミラは今あの二人に支払ったって事は、残りの20万ミラは”仲介手数料”としてあの野郎の懐に納めたようだな。)
(それよりもあの二人は一体何者なのかしら……?会話の流れから察するにあの二人は魔獣が徘徊する地下道を通って帝都とここを行き来した上帝都での潜入活動をしていたんだから、間違いなく普通の子供ではないようだけど……)
報酬額を聞いて驚いた後からかいの表情で訊ねた少女の言葉に対して苦笑しながら答えたヴァンの話を聞いたユーシスは鼻を鳴らして呟き、アンゼリカは興味ありげな表情で少年と少女
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