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その小さな女の子のことが気になってしまったんだが、どう接していけばいいんだろう
第9章
9-1 ななの14歳の正月
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あげるから」
「ありがとうございます」と、ななのちゃんが言っているのに、琳太郎を抱き上げて帰って行った。
その後、僕はななのちゃんを誘って、庭で羽子板で遊んでいた。もちろん、ななのちゃんは、初めてで珍しがっていた。
「昔から ウチにあるんだよ 羽根を落とすとネ 顔に墨で×とか書いたりしたんだよ」
「へぇー 罰ゲームなんだー」
と、言いながらも、彼女はやっぱり勘が良くって、僕が打ち返せない方が多かったのだ。そして、夕食には、鯖寿司とか鰻の押し寿司が並んでいて、僕は父と一緒に遅くまで飲んでいた。その間に、母とななのちゃんは、先にお風呂に入って、隣の部屋で母がななのちゃんの髪の毛を柘植櫛ですいていた。
「きれいな髪の毛ねぇー 真っ黒でくせが無くて・・ 羨ましいわぁー お手入れ大変なんでしょ?」と、言う声が聞こえてきている。
「いいえ 別に でも 大切にしているという猪毛のブラシで、お母さんがとかしてくれています 最近ですけどネ」
ななのちゃんが返事していた 最近 という言葉に僕は、感じるものがあったのだ。
その晩、僕が2階のベッドにたどり着いて、しばらくすると、やっぱり ななのちゃんなのだろう。先に隣の部屋で寝ていたはずだけど、僕に毛布と布団を掛け直しにきて、そのまま、横に潜り込んできたのを背中に感じていたのだ。
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