第七十二話 海軍の記憶その十三
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「戦ったのね」
「絶対に死ぬ攻撃を行いに」
富美子は一華に話した。
「それで散華して」
「その人達の心がね」
「ここにもあるわね」
「そうなのよね」
「そう思うと」
「ここに来てよかったわ」
一華は心から言った。
「何度か来ている場所だけれど」
「今回もそう思えるわよね」
「心からね、ここに来たら」
一華はさらに言った。
「物凄く勉強になるわ」
「歴史だけじゃなくてね」
「他の大切なこともね」
「学べるのよね」
「そうした場所よね」
「下らないことを言う人もいるけれど」
それでもというのだ。
「ここにはね」
「本物の心があるわね」
「帝国海軍のね」
富美子は真顔で述べた。
「それがあるわね、それでその心がね」
「海上自衛隊にもね」
「受け継がれているのよね」
「そうよね」
「海軍の人達も恰好いいけれど」
「海上自衛隊の人達も恰好いいのよね」
「今あの人達の制服白なのよね」
富美子は笑顔で話した。
「あの白い制服もね」
「半袖のね」
理虹が言ってきた。
「あれいいわよね」
「いや、あの制服よりも」
一華は笑って話した。
「私あの詰襟の」
「あれね」
「海軍も着てたけれど」
帝国海軍もというのだ、元々はイギリス海軍が熱帯で着る為の軍服として生み出したものであり世界の海軍に普及したのだ。
「最高に恰好いいわよね」
「よくマニアの人ドイツ軍の軍服好きだけれどね」
「あの灰色の」
「そう、あの軍服ね」
ジャーマングレー、まさにドイツの灰色である。
「あれがいいっていうわね」
「ナチスの親衛隊とか」
「あれは黒よね」
「そうそう、最初は黒いのよね」
一華は親衛隊の軍服の話もした。
「それが変わるのよね」
「灰色にね」
「普通の軍隊と同じの」
「それになるのよね」
「確かにどっちも恰好いいけれど」
ドイツ軍の軍服もナチスのそれもというのだ。
「けれどね」
「一華としてはなのね」
「やっぱり海軍のね」
「白い詰襟なの」
「あんな恰好いい軍服ないでしょ」
一華はこうまで言った。
「びしっと決まって清潔感たっぷり」
「うちの学校の制服にもあるしね」
「冬の黒もだけれどね」
「白の半袖のもね」
実は海上自衛隊はこちらを着る方が圧倒的に多い、これを略装という。
「陸自さん空自さんのもあって」
「学生服って実は陸軍さんの軍服黒くしただけだしね」
「女の子のセーラー服ってそのままだしね」
「水兵さんのね」
「ブレザーだってそうだし」
理虹はこちらの制服の話もした。
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