勝利の連鎖
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にできるらしいけど、それが原因で水神竜さんも?
「いいや。奴らは私に"力"があると思い狙っている。私は死ぬ前になんとしてもあの"力"を取り戻さねばならない」
「なんでその力が必要なんですか?」
「あの力が悪用されたら、それこそ厄災と呼ばれる事態になるからだよ」
その力は失われているにも関わらず街への浸水は止められないらしい。そのことに違和感は覚えたものの、何がおかしいのかわからずスルーしてしまった。そのことを後に後悔するとも知らずに。
「ドラゴン・・・それも五神竜の一人から"力"を奪うなんて・・・」
「そんなこと可能なんですか?」
「実際にやられてしまったからね」
右手を握りしめ悔しそうにしている水神竜さん。そんな彼にハッピーたちが質問をぶつける。
「誰が奪ったの?」
「犯人はわかってるの?」
「居場所とか〜」
「奴は"白魔導士"と呼ばれている。今どこにいるかはわからない」
「白魔導士?」
「ゼレフの反対みたいね」
黒魔導士と呼ばれていたゼレフは死を呼ぶとされており、恐れられていた。その真逆となるとどうなるんだろう?名前だけだと正義にしか思えない。
「私は力を取り戻しこの街を元通りにする。それまでは死ぬわけにはいかない」
「だったら俺たちがーーー」
これからするべきことは決まったと思った矢先、神殿内を舞う小さな物質に気が付く。
「なんだ?」
「神殿が・・・」
「砂に・・・」
「いや・・・灰だ!!」
「灰!?」
「それって・・・」
「さっきの奴らじゃ・・・」
その正体は灰。それには心当たりがあった俺たちはその灰の動きを見ている。
「水神様!!」
「来るな!!カラミール!!全員避難させるんだ!!」
異常事態に慌てて飛び込んでくるカラミールさん。そんな彼女に水神竜さんが指示を出すが、それよりも早く俺たちの真上に灰を足場代わりにした三人組が現れる。
「また会ったのぅ」
「2時間ぶりっちゃ」
「あいつら!!」
「一人増えてんぞ」
先程エルザさんの攻撃を受け止めた鎧の男と目付きの悪い女性。その二人の前には肩に骸骨を模した鎧を付けた仮面のようなものを付けている男が腕組をして、こちらを見下ろしている。
「話は聞かせてもらった。なるほどなるほど。"力"を奪った奴・・・白魔導士を喰えばよいのだな」
「いいや、"力"は水神竜に返す。お前たちには渡さねぇ」
不敵な笑みを浮かべる男。それに対して俺たちはすでに臨戦態勢に入っている。
「我が神殿を穢す者よ、今すぐ立ち去れ」
一触即発の俺たちの間に割って入ったのは水神竜さん。彼は地面から水を吹き出させると、それをドラゴンイーターたちへと向けて放つ。
しかし仮面の男は軽く手を振っただけなのに
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