第九十三話 お弁当を食べてからその十二
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「北朝鮮はあそこの人達が支持してるからね」
「いや、支持してないでしょ」
咲は即刻真顔で述べた。
「もうね」
「誰が見てもわかるわね」
「あそこ支持なんてね」
「関係ない国でしょ」
「完全な独裁国家じゃない」
北朝鮮という国はというのだ。
「個人崇拝の」
「そうよね」
「子供でも知ってるわよ」
「普通はね」
「そう、けれどね」
それでもというのだ。
「その人はそう言ってたのよ」
「北朝鮮の世襲はいいって」
「そうね」
「じゃあ日本もいいわね」
北朝鮮がそうならとだ、咲は真顔のまま返した。
「だって国民が支持してるんだし」
「そこにその人入ってないでしょ」
「そういうことね」
「こうした人って結局はね」
「自分だけなのね」
「そうよ、自分がどう思うかが絶対で」
それでというのだ。
「自衛隊も皇室も嫌いだから」
「駄目なのね」
「それで北朝鮮は好きだから」
「いいのね」
「当然あそこの軍隊もね」
人民の生活を完全に圧迫する存在になっていて尚且つ日本の自衛隊より遥かに攻撃的で兵器開発に熱心な軍隊もというのだ。
「いいのよ」
「いや、私その人に会ってね」
咲はその目に軽蔑を込めて話した。
「お話聞いたら絶対にこう思うわ」
「何かしら」
「馬鹿それもこれ以上はないね」
「馬鹿って思うのね」
「もう他にはね」
それこそというのだ。
「思えないわ」
「お母さんもその時そう思ったから」
「そうよね」
「あの地震があったし北朝鮮のことはね」
「知ってたのね」
「その時からどんな国かって知れ渡っていたから」
だからだというのだ。
「もうね」
「馬鹿だって思ったのね」
「これは駄目だともね」
その様にもというのだ。
「思ったわ」
「そうなのね」
「いや、本当にね」
母はさらに言った。
「世の中こんな人もよ」
「いるのね」
「ええ、けれど昔はね」
「そんな人もいたのね」
「今もいるしね」
「そうなの」
「この人どうなったかお母さん知らないけれど」
それでもと言うのだった。
「大方デモ隊にね」
「いるのね」
「もう何かあったら」
その時はというのだ。
「平和だの人権だの言ってね」
「デモやってるのね」
「そうだと思うわ」
まさにというのだ。
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