第十二話 風使その三
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「必ず倒します」
「では僕は」
「地の龍だけではありません」
征一狼は確かな声で答えた。
「僕達の敵は」
「そうなのですか」
「地の龍を束ねる庚さんは姫様の妹です」
彼女のことを話した。
「そうだとしますと」
「かなりの力をですか」
「お持ちです、戦えるかどうか僕は知りませんが」
「用心にですね」
「玳透君にはです」
「姫様の護衛をですね」
「お願いします、僕達全員が戦いに出れば」
その時はというと。
「誰が姫様の傍にいるか」
「後は緋炎さんと蒼氷さんですね」
「お二人は戦う方々ではないですね」
「となると」
「玳透君しかいません」
まさにというのだ。
「ですから」
「僕がですね」
「姫様を護って下さい」
「地の龍以外の誰かが来たら」
「お願いします」
「ではその為に」
「修行を頑張って」
そうしてというのだ。
「強くなって下さい」
「わかりました」
玳透は征一狼の言葉に応えてだった。
この日も修行に励んだ、そうして学校にも通うが。
通っている学校はクランプ学園だった、その高等部に通っていてこの日は護刃と共に登校していたのだが。
護刃に隣からこう言われた。
「そうなんですか、空汰さんと嵐さんは三年生にですね」
「転入してね」
隣にいる彼女に顔を向けて話した。
「それでなんだ」
「通っておられるんですね」
「そうなんだ、ただね」
「ただ?」
「いや、嵐さんはね」
特に彼女のことを話すのだった。
「あの制服に愛着があるらしくて」
「セーラー服にですか」
「通っている間は」
クランプ学園にというのだ。
「あの制服でね」
「通っておられますか」
「そうなんだ、ただ体操服はね」
玳透はこちらの話もした。
「他の人達と同じよ」
「上は体操服で下は半ズボンですね」
「黒のね」
「それ中等部でも同じです」
護刃は笑って話した。
「体操服は上は白で」
「下は黒の半ズボンだね」
「前はブルマだったらしいですが」
それがというのだ。
「変わりまして」
「半ズボンだね」
「そうなっています」
「そうなんだね」
「いや、動きやすいですよね」
護刃は笑って話した。
「クランプ学園の体操服も」
「うん、生地がいいよね」
「私が地元で通っていた学校でもでしたけれど」
「クランプ学園の体操服もだね」
「はい」
本当にというのだ。
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