水神竜の憂鬱
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!!」
今の爆発音で正気を取り戻したウェンディ。俺たちはその音の正体が何なのか気になり、それを確認するためにその方向へと向かう。
「シリル!!ウェンディ!!」
するとその爆音に気が付いたのは俺たちだけじゃなかったようで、エルザさんもそちらへと向かっていた。
「あの方角、ナツたちが向かった方向だ」
「じゃあこの爆音の正体も?」
「いや、なんか違う気がする」
そもそもナツさんの魔法、こんな水中で使えるのか?すぐに消えてしまいそうな気がするけど・・・
「とにかく急ぎましょ!!」
「みんなもいるはずだよ〜」
もしこの爆音が水神竜と関係しているなら、俺たちはそれを見てこれからの行動を考えなければならない。そう思い進んでいくと、覚えのある匂いが複数することに気が付く。
「この匂い・・・」
「ナツさんたちです」
水中でも匂いは探れるのかとその方向へと向かっていくと、視線の先にナツさんたちとバラバラになっている竜のような生き物が転がっている。
「え?あれが水神竜?」
「まさか・・・倒したのか?」
俺たちが離れていたものの数分のうちにそんなことになっているのかと思っていたが、何か違和感がある。その正体はグレイさんが凍らせている女性にあった。
パキィンッ
グレイさんの氷を破りナツさんたちへと敵意を向けている女性。それに気が付いたエルザさんは速度を上げると、なんと人の姿へと戻っていた。
「あれ?俺も戻ってる?」
すると俺もなぜか人間の姿に戻っており、動きを止めてしまう。急に止まったことで背中に小さな衝撃が走りそちらを見ると・・・
「なんで私たちだけ戻ってないのぉ?」
なぜかいまだにクラゲのままになっているウェンディが再び涙を流していた。
「え?なんで俺たちは戻ってるのに?」
「私も勝手に戻ったわ」
「ウェンディは戻らないよ〜?」
クラゲのウェンディを色々揺すってみるが元に戻る気配がない。というか俺たちも気が付いたら戻ってしまったため、戻り方がわからない。
ガァン
俺たちがウェンディを戻そうと躍起になっていると、大きな音がしてそちらへ意識を向ける。そこでは女性相手に剣を振り下ろしたエルザさんのそれを頭で受け止めている男が立っていた。
「マッドモール!!」
「それがし、キリア殿の帰りが遅くて心配したっちゃ」
マッドモールと呼ばれた男には傷が付いていない。これには俺たち全員が驚いていた。
「奴の仲間か!?」
「つーかエルザの剣を頭で受け止めたぞ!!あいつ!!」
「こやつに防げぬ物はない。最強の鎧をまといしドラゴンイーター」
「鎧竜マッドモール。よろしくっちゃ」
そう言って鎧の男は手を小さく上げて答えるが、見た目に
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