12話 Assassin【暗殺の企て】
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階段が騒がしくなった。
「才さん…」
「お、ちょうどいい。【澁谷父】、火ぃ貸してくれ。」
「あ、はい???」
俺にライターを手渡すのは、澁谷かのんの父……澁谷研(けん)。翻訳家兼言語学者でもある男。彼もまた年に比べて若々しい。
そんな【若者】は俺に訊いてくる。
「先日速人くんが僕の部屋にやってきて辞書数冊と民間伝承を数冊借りて行きました……そしてかのんの話から考えて???とうとう【始まった】ということですか?」
「始まった、か……ハハハハ。」
「何がおかしいんですか?」
俺が見せた乾いた笑いに澁谷研は首を傾げた。
「……もうとっくに運命は回り出してんだよ。そして最終的な運命は同じ。それをアイツらがどういう過程で進めるか???お前たち【大人】が出る幕はない。」
「えぇ。それでも……嬉しいんですよ。これでようやく???弔い合戦ができる。」
「……そうか。」
タバコを灰皿へと投げ捨てた。
????※????
「」ワクワク
「どうしたの侑ちゃん?」
ゆりかもめは夕焼けて、焦げた東京臨海を泳ぐ。それを構わずそわそわとする侑……隣にいる歩夢は当然問いかける。
「だってあの澁谷かのんちゃんと唐可可ちゃんのグループが楽しみすぎてさ。うーん!!ときめいちゃう〜!!」
「あはは……」
「でも????あの速人くんとも仲良くなれそうだけど……困ったなぁ。」
「そう……だね。」
侑は悲壮を感じざるを得ない。自分と同じ、仮面ライダーに会えた。だが???師匠が問題。
そもそも侑は少し自分の観念が正しいのか…そもそも疑問が湧いていた。
だが歩夢はそうではない。この列車でも侑の見えないところで……
「(アイツはゆうちゃんをどこまで傷つければ…ほんと死ね)ばいいのに。」
「歩夢?」
「!…ううん!なんでもないよ、なんでもない……」
小さな声で放った呪詛のようなそれを侑に聞かれてしまったが、なんとか誤魔化す。当然鈍感な侑がそれに気づくことはない。
そこへ……彼が現れる。
「お前らは…!」
「あ、確か君は???」
「宮下陽人。久しぶりだな高咲…先輩でいいのか?」
「侑でいいよ(実際あの速人くん似は呼び捨てにされたし。)」
宮下陽人……防衛学科1年にして特務機関ヘラクレスの学生隊副リーダー。若きエース。
そんな彼だが、絶賛買い出しの帰路に着いたところ。その道で今、侑と久々の再会を果たした……
一回戦線を共にすればもうそれは戦友……今の互いの事情を話すくらいの仲にはなる。
「そうか……なんの因果かな。」
「え?」
「実はな???そのスクールアイドルフェスにお偉方が
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