衝撃の内容
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屋へと通された赤髪の青年は相手に言われるよりも先に空いている椅子に腰かけると、背もたれを抱え込むように逆に座ってじょうろへと手を伸ばす老人に問いかける。
「カミューニくん、君は一体何を隠しておる?」
「なんでもいいだろぉ?別に」
二人きりで何の話をしようとするかはおおよそ検討がついていたため彼はため息をつくと乗っている椅子をグルグルと回して遊び始める。しかし、その直後に老人から放たれるプレッシャーが一転したことで彼はそれをやめ、そちらに身体を向けた。
「確かに君の自由かもしれん。だが、もし君が我々が不利益に陥るような情報を持っているのであれば・・・私は君を殺さねばならない」
そういった彼の目は本気だった。嘘など微塵もないほどの強い決意を見て彼は頭をかきむしる。
「もし皆に言いにくいことであれば私だけにでも話してくれんか?」
「・・・いや・・・」
立ち上がり扉の方へと向かおうとする青年に魔法を放つ準備をする。しかし次に彼は予期していなかったことを言い始めた。
「全員を会議室に集めてくれ。そこで話す」
「良いのか?」
「あぁ・・・」
ゆっくりと振り向いたカミューニ。その表情を見てウォーロッドは目を見開いた。
「ちょっと俺も楽になりたくなったわ」
目の下に色濃くついたクマの上を通る小さな雫。それは彼が自分たちには想像できないほどのストレスを抱えていたことを理解するのに時間はかからなかった。
シリルside
正式に依頼を受けた俺たちは魔陣の竜から南西へと向かい、ある街を目指していた。
「なんだこの生き物はー!?」
「歩くクラゲだー!!」
俺たちの前を通過しようとしているのはクラゲの集団。しかしここは陸地で海はどこにも見当たらない。つまりこれは陸地に住んでいるクラゲってことか?いや、そのまま言っただけになっちゃったけど。
「ナツ、無闇に触れるんじゃない。毒を持ってたらどうするんだ」
「食えるかなぁ?」
「食うなよ」
そのクラゲを鷲掴みにしているナツさんにエルザさんが注意をするが彼はお構い無しといった感じ。俺たちもそれを見ながら腰を落とし、目の前を通過するそれを見ている。
「でもちょっと可愛いわね」
「そうですね」
「触んない方がいいんじゃ・・・」
こういう時に宥める役になることが多いルーシィさんが珍しくクラゲに興味津々で手のひらに乗せている。なんか普段と違うことをする時って嫌な予感がするのは気のせいかな?
ポヨンポヨン
柔らかな身体を揺らしているルーシィさん。するとそれが燗に触ったのかクラゲは顔を真っ赤にすると彼女の
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