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『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
成り行きであたしは、感動の再会の手伝いをする
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岡田以蔵襲撃事件から早一週間…。
あたしと香子は今船の上にいた。

別にどこか遠くへ行こうってわけじゃない。
この世界には色んな理由を持ったマスターとサーヴァントがいる。
そんな彼らの生き様を書き記し、あたし自身の本を出すのが夢であるのだが、今こうして船にいるのはその為だ。

このバーソロミューの所持する船は、荷物やお届け物を運ぶ運搬船の他に人も運ぶ役割も請け負っている。

すると当然、そこには色んな人が利用しに来る。
そこであたしと香子はそこを使うことにした。

まぁ目論見通り、色々なマスターやサーヴァントが理由を持ってやって来る。

ただ宛もない旅。
誰かの所へ行く為。
あまり公には言えない事。

様々な理由を差し支えない程度に聞いてきた。

その中で少し面白かったのが


「おっきー?いや雑魚だぞアイツ。」

この自称探偵だ。

「雑魚…?」
「会った時もまぁまぁ大変で、戦えないとか嘘つきやがってワイバーンから逃げる羽目になったし。」
「嘘…?」
「まぁその後魔力は家守るのに回してくれたから別にいいんだけど。」

彼の名前は一 誠(にのまえ まこと)
17歳で世界崩壊前はまだ学生だった彼が今しているのは前述した探偵。

「その後は自堕落に過ごしたよ。でもライフライン止まって、このままじゃ行けないって思って重い腰を上げていざ旅に出たわけ。」
「それで、探偵に?」
「まぁそんな感じっすね。世界がこんなにふざけた事になってんのなら、昔やりたかった夢目指すってふざけた事しても誰も文句言わねーでしょって。」
「なるほど…。」

言ってしまえば、彼は面倒臭がり。
あまり人当たりの良くない顔付きはいい印象を与えないものの、質問にはキッチリ答えてくれる人だった。

でだ、

「あぁ、おっきーね。使えねーし大して強くもねーし、燃費も悪いと来た。戦闘に関しては他のサーヴァントと比べんのが失礼なくらいだな。」
【そうは言っているものの、彼は刑部姫には友達以上の特別な感情を抱いている。戦闘は確かにダメなものの刑部姫には他の利点がある。そういった面も自分はきちんと理解しているし、他のサーヴァントなんぞと比べられてたまるかと思っている。】

「お腹すいたぁーまーちゃんご飯作ってぇーって、めんどくせーしたまには自分で作ってみろって言いてぇくらいだけど。」
【嘘である。全然面倒くさがってないし三食ちゃんと考えて作っている。そんな料理を彼女に美味しいと言ってもらえるのが何より嬉しい。そんなんだから明日も頑張るかーと献立を一生懸命考えるのだ。】

「いちいちうるせーし。隙あらば魔力供給しよーだなんて…あーいや、ごめん。こういうのはやめとく。」

(あー…はいはい。)


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