第十七話〜これから〜
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そのことを疑問に思うライであったが自分が質問した後にその場の空気が少し重くなったことを察し、詳しく聞くようなことはしなかった。
ヴィータ「ライ、2人と一緒に裏手の警護に行ってくれ。何があったのかは後で話す。」
ライ「了解です。」
ライは了承すると駆け足でその場をあとにする。
ライを見届けた後シグナムが口を開いた。
シグナム「…いいのか?ランペルージに説明しなくて。」
ヴィータ「今は任務が優先だ。それにあいつも今は自分のことで手一杯だろ。」
シグナム「…彼に対して過保護だな。気に入ったのか?」
ヴィータの不器用な気遣いに対して少し不機嫌になったように聞き返すシグナム。
いつもの彼女であれば作戦中にここまで自分の感情を顕にした態度をとることはない。しかし自分がなぜそんな気持ちになっているのか彼女は気づいていない。主な原因はライの過去を夢で見た後、彼女はその内容を覚えていないがライを目にするたびに胸騒ぎをするようになった。そのことを自分の主であるはやてに相談したところ―
はやて「……それホンマ?」
と言い彼女も驚いていたのである。
話を聞くとはやてとシグナムの他にフェイトも同じようになっていると判明する。そのことについて三人は一度話し合った。しかし雲を掴むような話であると同時にあやふやな気持ちを言葉にできるほど三人は器用ではなかった。そして話した結果、出てきた答えが『ライをしばらく見守る』ということ。消極的な結果ではあるが何を悩んでいるか、彼の何が気になっているのか理解していない彼女達にはこれで精一杯であった。
だから彼についての悩みを持っていないヴィータがごく自然に彼を気遣えていることに少し嫉妬していたのである。
ヴィータ「なっ!そんなんじゃねーよ!」
シグナムの質問にヴィータは少し慌てて悪態をつくように言葉を返した。
二人がそんなやり取りをしていると、少し離れた位置から声が聞こえてきた。その場にいる全員が一瞬身構えるが、声の主を見ると構えを解いた。
リインフォース「みなさ〜ん。」
シグナム「リインか。偵察は?」
リインフォース「敵の姿は確認できませんが、魔力の反応はまだ残っています。私一人では危険だからみんなと合流するようにとライさんが。」
ライがそこまで指示を出していることに少し驚きつつもシグナムはリインフォースに先ほどライのデバイスを見たときに感じた疑問を口にした。
シグナム「……リイン、質問なのだが。」
リインフォース「なんです?」
シグナム「彼の‥ランペルージのデバイスにはカートリッジシステムがついていないように見えたのだが…」
リインフォース「そのことですか。はい、お察しの通り彼のデバイス『蒼月』にはカートリッジ
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