第十七章
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それを纏うと彼も跳んだ。そしてドリルのようになって攻撃に入った。
「飛翔斬!」
スクリューの如く急降下し下にいるモンスターを貫く。彼もまた勝利を収めたのであった。
最後はクウガであった。ドラゴンロッドで敵を貫くとそのまま空高く投げ飛ばす。
「これで!」
モンスターは空中で爆発する。それで街への損害を食い止めたのであった。
「よし」
クウガはその爆発を見上げて頷く。
「これでいい」
「なああんた」
そんな彼に龍騎こと城戸が声をかけてきた。
「一体またどうしてここに」
「俺もまた戦っているんだ」
「あんたも」
「そうさ。人の笑顔を守る為にね」
声が笑っていた。その声で述べる。
「だから今もこうして」
「そうだったのか」
「その通りです」
またあの青年がやって来た。そして三人に語る。
「三人の戦士達よ」
「貴方は」
五代は彼を見て声をあげた。
「またここに」
「はい、クウガの戦士よ」
青年も彼に顔を向けて微笑んできた。穏やかな笑顔で。
「また会いましたね」
「これが俺の新しい敵ですか」
「いえ、彼等だけではありません」
青年は首を横に振ってそう述べる。
「貴方にはこれから恐ろしい相手と戦ってもらいます」
「恐ろしい相手」
「そう、数においてはグロンギとは比較にならない相手です。彼等との戦いに」
「行けと」
「お願いできますか」
青年は問う。
「それを」
「それが人の笑顔を守る為なら」
既に彼は決めていた。だから迷いはしなかった。顔を上げて青年に対して言うのであった。
「俺は行きます。どんな相手であろうと」
「そう言うと思っていました。誇り高き戦士よ」
青年はやはり微笑んでいた。その微笑みは城戸と秋山にも見えた。
「では私の導くままに」
「ええ」
五代は頷く。それを見た城戸が青年に声をかけてきた。
「なあ」
「何でしょうか」
「俺もそのとんでもない敵と戦うのか?」
「そうです。貴方も」
「俺もか」
顔を向けられた秋山も声をあげた。彼等はまだライダーのままである。当然五代もだ。
「そうです。貴方達もまた彼、クウガと同じ仮面ライダーなのですから」
「戦う運命にあるっていうんだな」
「貴方達は覚えていないでしょう」
少年はふと思わせぶりに言ってきた。
「!?」
「かつての気の遠くなるような戦いを。しかし無意識は覚えている」
「どういうことなんだ!?」
「一体」
城戸も秋山も何を言っているのかわからなかった。しかし青年はわかっているようである。このことが余計に二人にとっては訳がわからないことだった。
「それもまたわかります。そして」
「そして」
「貴方達の願いを適える為には」
「人を助けること」
「人を守ること」
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