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やはり俺がink!な彼?と転生するのは間違っているのだろうか
パラディ島編 第24話 ウォール・ローゼ攻防戦B 〜思いと裏切り〜
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ぎこちなさ。
 それゆえに鎧は受身を取れず、そのまま仰向けで地面を削りながらすべる。

「ナイスだ、エレン!俺とヒョウの格闘訓練が活きたな!」

「…」コク

 エレンにこちらの存在を認知させる為に声をかける。
 するとエレンはこちらを向いて頷き、鎧の方を再び向く。
 どうやらしっかり理性もあるらしい。
 それを確認した直後、鎧が起き上がる。

(…速いな)

 そして、少し歩いたかと思えばいきなり急加速し、タックルを仕掛けてきた。
 だが、ヒョウと俺に散々しごかれたエレンには対応には問題ない動きである。
 …しかも、良くヒョウ監修のタックルによる反射神経と動体視力の訓練をしてたし。
 エレンは鎧のタックルを右手で受け流すようにずらし、そして脚をかけて思いっきり転ばせる。

「…あれ、なんか…闘牛士みたいに見える…」

「?ハチマン、とうぎゅうし?って何?」コテ

 すぐに立ち上がった鎧は再びタックルを仕掛けるも、先ほどと同じようにエレンは軽やかに避ける。それを何回も続ける光景からふと漏れ出た言葉に、何時の間にか隣にいたミカサが反応した。
 …こてって首を傾けるの可愛いな…。

「ああ、牛に限った事じゃあないんだが…動物には自分自身が何か認知できない何かが上下左右に振られていると危機感を感じるっていうってのがあってな、それを利用して牛を自由自在に操るっていう見世物があるんだ。それを行う人を闘牛士って言うのさ」

「…そんなのが…」

「まぁ、壁内じゃあもう早々やって無いと思うけどな。
 ほとんどが家畜になってるし」

「…楽しいの?」

「…どうだろうな。
 だが、まぁ、見てて面白いとは思うぞ。多分」

 …まぁ、正直ミカサは闘牛士を見るより実際にやってそうな感じだが。
 そんな会話をしている間に、エレンと鎧の戦いは激化していく。
 ついに鎧がタックルでは埒が明かないと気付き、行動を変えたのだ。

「…」

 今度は攻撃ではなくこちらの攻撃を誘う防御。
 エレンとしてはこの場から逃げるには鎧に一時的に無力化できるほどの痛手を与える必要があるため、防御形態をとられるのなら攻撃するしか手段がなくなる。
 それを分かっているのかエレンは構えを取り、身体を低くして鎧の顔面に向けて右拳を振るう。
 鎧は焦ることなくそれに対応し、両腕を顔前に持ってきた。
 だが…エレンは右拳を後ろに下げ、その後ろ向きの力を利用して逆に左拳を鎧の顔と両腕の隙間に滑り込ませ、顎に一撃お見舞いする。
 それにより鎧の身体は浮き上がり、うつ伏せに倒れた。
 おそらく、エレンはコレを狙ってやったのだろう。
 なぜなら…

「ッ!ウウウオオオォォォォォォッ!」

 エレンはうつ伏せで倒れる
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