部隊設立?
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先程入った、凪に任せるつもりですか?」
「まあ、本人が了承すればな。ここの部隊も接近戦だが、ここは超近距離格闘戦(スーパーインファイト)だ。求めるのは“気”が扱える者と死の恐怖を克服するして、相手の懐に潜り込むことだ。」
「懐ですか?」
「格闘だからな。直接ぶつけなきゃならないし、敵の放ってくる死の恐怖に打ち勝てなきゃ潜り込むどころか動けないからな。」
「一番危険な部隊ですね。」
「だが、両方武器を失ったときに格闘戦に慣れておけば、勝てるぞ。さて、こんなもんかな? どうだ、華琳。設立したいんだが構わないか?」
「・・・一つ聞いていいですか?」
「なんだ?」
「どうして、兄さんは独立せず、私の元で働くんですか?」
「どうしてって、それはな、華琳に義母さんに“家族”ってものを再び与えてくれたからだな。・・・俺話しただろ? 家族が居ないって。」
黙って聞く華琳。
「二度と取り戻せないモノだと思っていたんだけどな、それを取り戻してくれたし、何より前よりもこの生活が楽しいからだな。」
「楽しい・・・ですか?」
「復讐してあとは虚しさだけが残ったんだが、華琳達と会ってから充実した毎日が送れているから、だから、華琳の元に居るんだよ。・・・義母さんに尽くそうと思ったんだが亡くなってしまったから、お前に死ぬまで尽くしてやろうと思ったのさ。」
「・・・・・・・・・・・・」
「まあ、そんなもんってうおっ!?」
華琳がいきなり抱きついてきた。
何故に!?
その時、華琳には聞こえなかったが、俺には聞こえた。扉が微かに「ミシミシ」って言う音が聞こえた。
・・・・外でアイツ等聞いてやがるな。
〜真紅狼side out〜
〜華琳side〜
兄さんは部隊設立の内容を楽しそうに語っていた。
将軍だから、部下を持つことは当たり前だが、まさか部隊を持ちたいというとは予想できなかった。
各部隊の特徴を聞いていくうちに、一つ疑問が浮かんだので聞いてみた。
「どうして、兄さんは独立せず、私の元で働くんですか?」
そう、兄さんの力があれば、曹家に居なくても天下を取れる実力だった。
そんな疑問に対し返ってきた答えは兄さんの“想い”というより“夢”のように聞こえた。
しかも、最後に「お前に死ぬまで尽くしてやろうと思ったのさ。」と反則のようなことを言ってきた。
だから、私は兄さんに抱きついた。
「うおっ?!」
「ずるい。・・・ずるいですよ、兄さん。」
「ずるいって何が?」
「分かってる癖に。そんなことを言われると私が反論できないのを。」
「・・・まぁな。」
と兄さんはおどけて笑っていた。
本当にずるい。
私は無意識のうちに兄さんに顔を近づけていき、キスしようとしていた。
兄
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