第五幕その一
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第五幕 天主閣から見た景色
皆は朝起きて朝ご飯の場でお話しました。
「何かね」
「ええ、旅館に泊まってる気分よ」
「日本のね」
「畳のお部屋でお布団で寝て」
「天主閣にいる気がしないよ」
「左様、この城の天主閣は違うのじゃ」
信長さんが言ってきました、見れば朝ご飯は白いご飯にです。
ゆで卵にめざし、お漬けものに梅干しそれに海苔に茸とお豆腐のお味噌汁にです。
焼き味噌があります、信長さんはまずはです。
梅干を食べてその種を左手の平に吹き出してから他のものを食べます、そのうえで恵梨香達にお話するのでした。
「安土城はな」
「昨日見せてくれた通りにですね」
「色々な教えが描かれていて」
「それで人が住める様になっていて」
「そうしたところが違うんですね」
「他のお城と」
「本来天守閣と書くな」
漢字でのお話もしました。
「しかしこの安土城はじゃ」
「天主閣ですね」
「天を守るんじゃなくて」
「天の主ですね」
「同じ読み方でも」
「そうなりますね」
「そうじゃ、そこが違ってな」
それでというのです。
「あらゆる教えを描かせてじゃ」
「人が住める様にもしている」
「そこが違うんですね」
「こうした豪勢な暮らしが出来るんですね」
「旅館にいるみたいな」
「そうなんですね」
「左様、だが今はな」
ここでこうも言った信長さんでした。
「外の世界の昔の安土城より遥かに立派であるぞ」
「あっ、現代の技術を使ってですね」
「そうして造ったからですね」
「そうしたからですね」
「今のオズの国の技術を使ったから」
「それで、ですね」
「全く違う、エレベーターやエスカレーターもあるしな」
そうしたものもというのです。
「何もかもがな」
「安土桃山時代とは違いますか」
「あの頃とは」
「もっと立派で、ですか」
「暮らしやすいんですね」
「今のこのお城は」
「左様、最高の城になっておるぞ」
信長さんは五人に満面の笑みで答えました、見れば信長さんは主の座に座っていますが。
その上の場所にオズマがいます、オズマは城主である信長さんの上の座に今回の旅の服装である動きやすい膝まで覆った白いスカートとブラウスの服でお姫様座りをしてそのえうで静かに食べています。
「わしもそれが嬉しい」
「そうなんですね」
「やっぱり時代や場所が変わると変わりますね」
「同じ建物でも」
「技術が違うから」
「そうなんですね」
「そうじゃ、わしも今ではテレビを観てじゃ」
そうしてというのです。
「パソコンも扱っておるぞ」
「殿は無類の新しもの好きでして」
丹羽さんが言ってきました。
「外の世界におられた時からです」
「あっ、何か
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