第六百九十三話 オーストラリア人の夢その三
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「オーストラリア人は」
「むしろね」
「もうマトンでもラムでもね」
どちらでもというのだ。
「羊はね」
「よく食べて」
「それでステーキにしてもだよ」
「食べるわね」
「兎に角ステーキがないと」
さもないと、というのだ。
「オーストラリア人はね」
「生きていけないわ」
「とてもね」
それこそというのだ。
「駄目だね」
「そうよね」
「けれどね」
ベンはこうも言った。
「カナダ人はね」
「同じ元イギリスの植民地で」
「同じ英語の国でもね」
「何かと違っていて」
「ステーキも食べるけれど」
それでもというのだ。
「オーストラリア程はね」
「食べないのね」
「うん、そうみたいだよ」
「そうなのね」
「この辺りね」
どうにもと言うのだった。
「元はそうでも」
「色々と違いが出るのね」
「同じ鯨のステーキを食べても」
それでもというのだ。
「味付け違うし」
「どう違うの?」
「ソースがね」
これがというのだ。
「違うんだ」
「そうなの」
「塩胡椒で味付けしても」
ここまでは同じだがというのだ。
「それからがね」
「違うのね」
「オーストラリアはもうあっさりしたソースだけれど」
「カナダだとどうなの?」
「カロリー高いんだ」
そうしたソースだというのだ。
「バターとかチーズも使った」
「そうしたものなの」
「そう、それでね」
そのうえでというのだ。
「食べてもね」
「カロリー高いのね」
「同じ鯨のステーキでもね」
料理自体はそうであってもというのだ、同じ料理でも国によって味付けが違ったりすることは連合ではよくあることである。
「そうなんだ」
「やっぱりカナダは寒いから」
「その分ね」
「カロリー高いのね」
「そういえば」
ここでトブは言った。
「昔我が国は肥満が問題になったね」
「二十一世紀だったかな」
「その前半はね」
その頃とはとだ、ベンも答えた。
「そうだったね」
「アメリカやブラジルと一緒に」
「メキシコや中国もそうでね」
「そうした国もなんだ」
「そう、昔はね」
その頃はというのだ。
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