第七十一話 陸軍と海軍その十二
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「何でかこの国はよくて」
「あそこの国民は支持してるとか言って」
「そんな筈ないのにね」
「言論の自由がない独裁国家なのに」
「それわかってて言ってるとは思えないわね」
「それであそこの軍隊もよくて」
体制もいいならだ。
「日本の皇室は反対」
「そして自衛隊もね」
「関係している企業もね」
「昔の日本軍だってね」
「全部反対で嫌いなのよね」
「私こんな人について思うのは」
まさにとだ、留奈は言った。
「馬鹿でしょ、よ」
「そうとしか思えないわよね」
「もうね」
「そんなこと言う人って」
「他に言葉ないわよね」
「頭大丈夫かって」
その様にというのだ。
「思えるわ」
「全く以てね」
「そんな人達の言うことなんてね」
「聞こうと思わないわよね」
「日本は駄目で北朝鮮はいい」
「そう言う人なんて」
「昔は多かったみたいだけれどね」
こうした考えの持ち主はというのだ。
「何でも」
「そうみたいね」
「それだけ昔馬鹿が多かったのかしらね」
「そうだったのかしらね」
「昔は」
「昭和の頃はね」
二次大戦後の昭和である。
「安保とか学生運動とか」
「あの頃ね」
「あの頃の人達はなのね」
「そんな考えの人多かったのね」
「日本は駄目で北朝鮮大好き」
「頭大丈夫?な人達が」
「普通に雑誌とか新聞でも言ってたし」
そしてテレビでもだ、多くの知識人達がそうした考えの持ち主で常に喧伝もっと言えば煽動していたのだ。
「あの頃はね」
「インターネットもなくて」
「皆が言うこと出来なくて」
「嘘を嘘と言う人も少なくて」
「それでなのね」
「おかしなことや嘘もね」
後でそうだったとわかる発言や主張もだ。
「もうテレビで大々的に言うと」
「真実になった」
「嘘も嘘でなくなる」
「そうだったのね」
「だからあの国を素晴らしい国と言えば」
北朝鮮をだ。
「そうなったみたいよ」
「拉致やってテロやって」
「独裁政治敷いても」
「それで世襲制でも」
「そうみたいよ、あの国以外のことでもね」
それこそというのだ。
「例え嘘でもね」
「テレビとかで事実だって言いまくる」
「新聞でも」
「それで事実になる」
「そんな風だったのね」
「みたいね、二十一世紀になるまで」
即ちインターネットが出て来て普及するまでだ。
「これがね」
「いや、嘘が事実になるって」
「まんまナチスかソ連よね」
「まさにそうよね」
「そして北朝鮮ね」
「北朝鮮とね」
この国と、とだ。留奈は梅干しを食べて話した。
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