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やはり俺がink!な彼?と転生するのは間違っているのだろうか
パラディ島編 第3話 シガンシナ区進行@
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く行ってくれないと俺たちが死んじまいますッ!」
「早く行って!Hurry hurry hurry!」
最後の方で焦りと本性が出た。
割と本人らも切羽詰っているらしい。
だが、それでもハンネスを先へと急がせるには十分だった。
「グッ…お前ら…すまんッ!」
「!ハンネスさん!?ヒョウとハチマンが…!」
「エレン」
2人を心配して歩みを止めているエレンに心配している本人達の片割れから声をかけられる。
「ヒョウ!早く逃げ―――」
「…大丈夫だ、私はまだ死ねん。
だから、早く行け」
「でも―――」
「―――次に会う時は…お前に、もう少し格闘術と外の世界について話してやるよ」
エレンにとって、それは遺言のようにも聞こえた。
だが、それでもエレンはその言葉を信じる。
友であり、家族であり、師匠である存在の1人の言葉を。
「…分かった」
エレンはそう言って、同じく脚を止めてハチマンを見ていたミカサの手を引っ張る。
「!エレン、離して!」
「早く行くぞ!そうじゃねぇと、あの2人がここに止まる理由がなくなるだろっ!」
「でも…!」
「俺たちがここを離れれば、2人は生き残れるんだ!だから、早く…!」
それは一種の自己暗示にも思える。
そう信じる事で、この場を離れる理由を作っているかのように。
『言葉』というものは不思議なものだ。
「―――ッ!ハチマンッ!」
その叫びに返す声は無い。
だが…
「…」
名を呼ばれた当の本人は右手を挙げる。
それに一体どんな意味があったのだろうか。
普段では考えられない強い力でエレンに引っ張られるミカサには、分からなかった。
ドシン…ドシン…
巨人がニタニタと気味の悪い笑みを浮かべながら2人の元へ歩いてくる。
対してそれを迎え撃つ2人は手ぶら…のはずだった。
実際には違う。
その手にはそれぞれ武器が握られていた。
ヒョウの手には長剣と盾が。
ハチマンの手には弓と矢が。
それぞれ白濁色で同じ素材で作られている事が分かる。
それもそうだろう。
これらはハチマンの『骨支配』によって創り出された武具なのだから。
その高密度のカルシウムで出来た武具は鉄よりも頑丈だ。
故に巨人相手でも武具本体の性能だけで見れば引けをとらないだろう。
問題はそれを扱う2人である。
多少鍛えているとはいえ今だ子供である彼らに、コレを十全に扱うだけの力は無い。
ヒョウに関しては剣を振るえるものの振り回されており、ハチマンは構えて弓を撃つことは出来てもそこまでの速度は出ない。
そんな2人だけで巨人と戦おうなど、無謀に等しかった。
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