奇襲
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から男は体当たりをしてきて、ナツさんは回避する間もなく地面に伏せる。
「ぐっ・・・」
グレイさんが大男に接近できたことにより魔法で対抗しようとしていた。しかし先ほど俺たちに体当たりしてきた乗り物使いがそんな彼へそのまま突進する。
「速攻速攻!!」
「はあああああ!!」
ウェンディも人形たちへと攻撃を試みるが動きが早くあっさり回避される。
「フランソワいいぞ!!」
指示を出しているようには見えない大男だったが人形たちはまるで意志を持っているかのように攻撃してくる。なおもポージングをしている男だったが、人形は攻める手を緩めずウェンディはそれを何とか回避するだけ。
「とても素敵だ」
二体の人形のせいで攻撃も二方向から来る。属性は同じみたいだけど、連打される上に別々の方向から来るため避けることもままならない。
「この美脚どう!?」
脚にステラニウムを纏っている女性はエルザさんとの一騎討ち状態。完全に不意を突かれたことで反撃の糸口を見つけられずにいた俺たちにさらなる魔の手が迫っていた。
「杖はいただいたぞ」
「テメェ」
トーマさんから見せられた肖像画と同じ人物。つまりザッシュがハッピーの持っていた杖を奪い取っており、彼はやられてしまったらしくその場に気を失っていた。
「ナツさん!!杖を取り返しましょう!!」
ハッピーがやられたことにより怒り心頭の彼の隣に立つ。ザッシュの後ろには女の人がいるけど、彼女からは殺意を感じない。一人相手なら俺たちで杖を取り戻すのは容易いはず。そう思っていたのに・・・
「・・・」
「ナツさん?」
隣に立つ火竜は動こうとしない。それどころか、真っ赤な目をした彼は俺を見るといきなり襲い掛かってきた。
「ちょっと!?何してるんですか!?」
掴みかかってきた彼の手を受け止める。しかし体格もパワーも彼の方が上なため押し潰されそうになってしまう。
「ナツ!!どうした!?」
力負けしている俺に気付いたグレイさんが彼の手を振り払う。しかし目が赤いナツさんはいまだに錯乱状態でこちらを睨み付けていた。
「ふん!!」
意味のわからない同士討ちをしている俺たち。そんな隙だらけな状態を敵は見逃すはずもなく人形使いがそれを使って攻撃を仕掛けてくる。
「なっ・・・」
「しまーーー」
ナツさんに気を取られていたことで対応することもできずに炎に飲み込まれる。その勢いは凄まじく、俺たち全員をあっさりと飲み込んだ。
「そんな・・・」
いつの間にか2対1となっていたエルザさんもやられてしまっており意識を失っている。俺はこちらを見下ろしている彼らを見上げたが、そのダメージから気を失ってしまった。
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