奇襲
[4/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
言われるとそれを一度は見てみたいと思い見上げてみるが、あいにくの天気のためそれらしさは一ミリもわからない。
「嘘つき」
「曇ってるんじゃしょうがないでしょ」
ナツさんも俺と同じ考えだったらしく空を見上げていたが、曇り空で星が全く見えなかったため彼女を睨み付けていたが、ルーシィさんの言うようにこればかりは運のため仕方がない。
「星霊魔導士としてはステラの輝く星空を一度は見てみたかったなぁ」
星空を想像してうっとりしている様子のルーシィさん。俺も見てみたかったと思いつつなんとかならないかともう一度見上げてみると、何やら森の中から足音が聞こえてきた気がした。
「しっ」
「何か来る」
「誰か来ます」
「追手か」
「どうやってここを?」
「全員、戦闘準備」
すぐさま火を消し音の方向へと意識を向ける。人の気配はする・・・それなのに突然足音が聞こえなくなり、どこに敵がいるのかわからなくなる。そう思っていると上に人影が見えた。
「上!?」
「私の美脚!!味わいなさい!!」
色黒の女性が蹴りを放つとそれが魔力の波動となって俺たちへと降ってくる。しかしすぐに彼女に気付けたおかげで全員があっさりと回避できた。
「ハァッ!!」
彼女はそのままエルザさんへと蹴りを放つ。しかし彼女はそれを剣で受け止め、そのまま戦闘へと突入していた。
ドォンッ
続いて現れたのはゴリゴリの身体をした髪の長い男。彼は立ち上がると両手に持っている人形をこちらへと向ける。
「さぁ仕事だ、フランソワ、キャトリン」
彼の手から浮き上がる二つの人形。その目が開かれたかと思うと、口元から炎を溜め込みこちらへと放ってくる。
「あっつ!!」
「「きゃあ!!」」
「どわっ!!」
まさか人形から攻撃をして来るとは思ってなかったため回避するので精一杯。この魔法はビッグスローさんの人形憑きと同じか?
「いいぞ、フランソワ、キャトリン」
てっきり人形と一緒にあの大男も攻撃してくるのかと思っていたけど、彼は筋肉を見せるためのポージングをしているだけで攻めては来ない。しかし彼を攻撃しようにもあの人形たちが魔法を放ち続けているため近付くことができない。
「この野郎・・・」
「炎なら水で・・・」
何とか反撃に出ようしたナツさん。俺もそれに追従しようと魔力を高めようとした。そんな俺の目の前に先ほどまでいなかったはずの男が立ち塞がる。
「へへ」
何かに乗っているそいつは不敵な笑みを浮かべたかと思うとそのまま体当たりしてくる。至近距離な上にスピードもあったそれを食らった俺は倒れることしかできない。
「シリル!!」
「おっそ」
俺がやられたことに意識が向いてしまったナツさん。その背後
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ