奇襲
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水の波動。人数も少なかった上にその後ろからの追走部隊はまだ来ていないことから、俺はすぐにウェンディたちを追いかけ始める。
「うわっ!!」
「くっ!!」
俺が振り向いた瞬間攻撃を受けた二人。敵はどうやら屋根の上にもいたらしく、死角をつかれた二人は体勢を崩し倒れてしまう。その衝撃で二人は杖を前方へと投げるように落としてしまった。
「杖が!!」
「ハッピー!!」
「あいさー!!」
「僕も〜!!」
それを見てすぐさまシャルルたちが取りに向かうけど、全員見事に空振り。笑っちゃいけないのはわかるんだけど、これにはさすがに笑いそうになる。
「この・・・ナツさん!!上!!」
兵士も杖を奪おうと走ってきているため起き上がって取りに行こうとしたナツさんだったけど、彼を追撃しようとしている兵士が視界に入った俺はそう叫ぶ。
「私が杖を奪います!!ナツさんは兵士を!!」
「わかった!!」
相手が杖を奪う寸前で足元に風を纏った彼女はそれを利用して急加速。ナツさんはそれを邪魔させまいと屋根に登っている兵士たちに鉄拳を食らわせていた。
パシッ
その間に狙い通りウェンディが杖を奪い返しそのまま走り去る。すると彼女のすぐ上にバニーガールの格好をしたエルザさんが見えた。
「ウェンディ!!こっちだ!!」
「お願いします!!」
杖をエルザさんへと投げ渡すウェンディ。エルザさんが来たということは、グレイさんたちも来てるだろうしこのまま逃げ切れるかな?
「奴らを取り押さえろ!!」
「そうは・・・」
それでも杖を奪い返そうとしている兵士さん。彼らには悪いがここは邪魔させないと飛び掛かり・・・
「させません!!」
水を纏った拳で全員を凪ぎ払う。
「シリル!!こっち!!」
「了解!!ナツさん!!そっちはお願いします!!」
「おおっ!!任せとけ!!」
ナツさんと別方向へと向かう俺とウェンディ。ここからはここからは兵士たちの動きによって皆さんの動き方も変わってくる。そのため別行動を取ることにより相手を撹乱して逃げ切ることにした。しかし結局はナツさんがルーシィさんと一緒に無事に杖を持って逃げ切ることに成功したため、俺たちは人里離れた山の中へと待避することにした。
日も暮れて周囲は真っ暗になっている山の中。俺たちは焚き火で灯りを確保しながら手にいれた杖を囲っている。
「杖は入手できた。問題はフィオーレまでどうやって帰るかだな」
「奴らに気付かれちまったからなぁ、ナツのせいで」
「俺のせいじゃねぇだろ!!あれは罠があってだなぁ」
「気付けなかった私のせいです、すみません」
「いや、あれはどうしようもなかったと思うん
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