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八条学園騒動記
第六百九十二話 カロリーを消費することその九

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「ずっと取ってたけれど」
「それ内臓にまで刺されて痛そうだね」
「うん、それで動物虐待だってね」
 その様にというのだ。
「批判受けるから今は食べる時に」
「胆のうのお汁もだね」
「その時に取ってなんだ」
「売ってるんだ」
「そうしてるんだ」
「そうなんだね」
「あと毛皮も」
 これもというのだ。
「食べる時にね」
「取ってるんだね」
「毛皮を取るなら」
 この時代でも毛皮はよく利用されている。
「そのお肉も食べて骨も利用する」
「その身体を全部ね」
「それが連合の考えだね」
「そうだよ、毛皮だけを取ってだよ」
 ベンは強い声で語った。
「それで命を奪って」
「後は捨てるなんてね」
「命への冒涜だよ」
 怒った口調で言った。
「連合ではね」
「どの国もそうした考えだね」
「どの宗教でもね」
「狐や狸だってね」
「アザラシやミンクだってね」
「毛皮を取るなら」
 それならというのだ。
「お肉もだよ」
「食べないとね」
「調理をしたら」
 この時代では野生のもの以外は品種改良により肉も美味区なっている、連合ではそうした努力も為されているのだ。
「美味しいしね」
「だからね」
「カナダでもだね」
「熊の毛皮を取る時は」
「胆汁も取って」
「お肉だってだよ」 
 こちらもというのだ。
「しっかりね」
「食べてるんだね」
「そうだよ、ただ野生のものも」
 こちらの場合もというのだ。
「命を大事にして」
「乱獲はしないで」
「無駄なくね」
 それこそ身体の隅から隅までというのだ。
「使わせてもらってるよ」
「そうしたことも考えてるんだね」
「カナダも連合にあるしね」
 それ故にというのだ。
「ちゃんとだよ」
「そうした考えだね」
「うん、カロリーも高いけれど」
 それと共にというのだ。
「そうした配慮もだよ」
「してるんだね」
「そうだよ、それがないと」
 さもないと、というのだ。
「カナダでは批判されるよ」
「そうなんだね」
「うん、しかしね」
「しかし?」
「カナダが目立つには」
 切実な声で言うのだった。
「どうしたらいいか」
「考えてるんだ」
「うん、皆がね」
 カナダ市民のというのだ。
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