第六百九十二話 カロリーを消費することその七
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「お酒を飲むな」
「それを言ったらアウトなんだ」
「お酒に制限かけようとしてロマノフ王朝は倒れて」
「ロシア帝国だね」
「お酒を飲まないで働けと言ってソ連もね」
ゴルバチョフの頃である、それまで普通に支持されていた彼と共産党政権はそう言った途端に支持を失ったという。
「倒れたそうだから」
「お酒飲むなって言ったら駄目なんだね」
「他のことは我慢出来ても」
ロシア人の忍耐力は連合一と言われている。
「お酒のことはね」
「我慢出来ないんだ」
「ロシア人はね」
「だから朝から飲んでもなんだ」
「ロシアではよくて」
そしてというのだ。
「お仕事の合間もね」
「飲んでいいんだ」
「休憩の一服で」
それでというのだ。
「お茶を飲む感じでね」
「お酒飲んでるんだ」
「ウォッカをね」
この酒をというのだ。
「特にね」
「強いお酒をなんだ」
「心地よく飲んで」
「お仕事してるんだ」
「そうらしいよ」
まさにというのだ。
「どうやらね」
「それがロシアだね」
「うん、けれどね」
それでもだ、トムは話した。
「我が国ではないから」
「カナダではだね」
「お酒は夜に飲むよ」
「お仕事が終わってからだね」
「うん、そしてね」
そのうえでというのだ。
「ゆっくりとね」
「飲むんだね」
「ロシア人はかなり飲んでサウナに入って」
なおこの時代ではロシアでも湯舟の風呂も普通になっている、サウナに入りかつ湯舟の風呂も楽しんでいるのだ。
「また飲むけれど」
「それ下手したら死ぬよ」
酒を飲んでサウナに入ると、とだ。ベンは突っ込みを入れた。
「大酒飲んでるとね」
「まあロシアだからね」
「それも普通なんだ」
「だって朝から飲んでるから」
そうしたお国柄だからだというのだ。
「アンネットに聞いてもね」
「そうしてるんだ」
「酔い覚めのお薬もね」
これもというのだ。
「ロシア人は飲まないで」
「いつも酔ってるんだね」
「けれどカナダ人はね」
即ち自分達はというのだ。
「夜お風呂から上がって」
「それから飲むんだ」
「そうしているから」
だからだというのだ。
「幾ら寒くてもね」
「お酒飲むのは夜だね」
「そうだよ、ちなみにアイスワインがね」
「ああ、動画チャンネルでも出てたね」
アイスワインと聞いてだ、ベンは応えた。
「そうだったね」
「あれはね」
何と言ってもとだ、トムは答えた。
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